東日本大震災:福島第1原発事故 1号機の炉心計器、7日の余震で故障
東京電力は9日、7日に最大震度6強を記録した東日本大震災の余震で、福島第1原発1号機の原子炉の温度計など計器の一部が故障したと発表した。炉心の状態を知る重要な機器が使えない事態だが、周辺の放射線量などから「原子炉は安定している」としている。
故障したのは、原子炉内の温度を管理する給水ノズル温度計と、核燃料の異常反応を監視する放射線検出器(CAMS)。8日午前6時、温度計は9時間前の前回より約40度高い260・7度に、CAMSは3倍以上の毎時100シーベルトに急激に高まった。【山田大輔】
毎日新聞 2011年4月10日 東京朝刊
保安院、福島原発1号機の温度上昇「地震による誤差的なもの」
2011/4/8 18:59
経済産業省原子力安全・保安院は8日午後6時40分過ぎの記者会見で、7日夜の東日本大震災後で最大級となる余震後に福島第1原子力発電所1号機の圧力容器の給水ノズル付近で温度が上昇したことについて「(上昇の仕方が)不連続なため、地震による誤差的なものではないかと推測している」との見解を明らかにした。
その上で「原因は引き続き調査中で、予断を持たずに検証したい」と強調した。
窒素の注入作業については「特段問題なく進んでいる」としている。〔日経QUICKニュース〕