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2011/04/09

海江田氏はこの問題について、「(11日とは)言っていない。間違った報道が多いが、忙しく打ち消す時間がない」と開き直った。

一時帰宅は数時間=原発避難者、時期は未定-海江田経産相
 海江田万里経済産業相は9日、福島第1原発の事故で避難指示が出ている半径20キロ圏内の住民の一時帰宅は数時間程度にとどまるとの見通しを示した。福島市内で佐藤雄平知事と会談後、記者団に語った。

 海江田氏は「(避難者の間で)家に1泊できるのではないかと期待が膨らんだのは事実だが、あくまで数時間。必要不可欠なものだけを取ってくることになる」と述べた。

 実現時期については「人繰りもあるし、車の手当てもしなければならない。(震災1カ月の)11日から始まるということではないが、できるだけ早くしなければならない」と指摘。自民党の額賀福志郎元財務相との6日の会談で、11日からの実施を表明したと報じられたことについては「そんなことは言っていない」と否定した。(2011/04/09-13:24)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011040900232



福島県知事、初訪問の海江田経産相を一喝
2011.4.10 05:03
 「いまや霞が関は遠い存在だ! 政府は県民の心が分からないのか!」

 海江田経産相が9日午前、福島市内の県災害対策本部で佐藤知事と会談したが、激怒する相手になすすべはない。福島第1原発事故について「一刻も早く事態を収束させたい」と述べた上で、「県民に支援が十分届かず申し訳ない」と政府対応の甘さを認め、謝罪するしかなかった。

 海江田氏は会談後、記者団の取材に応じ、原発20キロ圏内からの避難住民が求めている一時帰宅について、「一刻も早く実現したいが人や車両の準備もある」などと実施時期の明言は避けた。

 海江田氏は6日、自民党原発事故被害特命委員会の額賀福志郎委員長(68)との会談で、一時帰宅を「11日をメドに実現させる」と発言したとされ、翌7日に一斉に報じられた。このため、各町村役場には住民の問い合わせが殺到。福島駐在の原子力安全・保安院幹部は海江田氏の“勇み足”の打ち消しに追われた。

 海江田氏はこの問題について、「(11日とは)言っていない。間違った報道が多いが、忙しく打ち消す時間がない」と開き直った。

 蓮舫消費者担当相(43)も9日午前、農産物直売所の視察のため福島入りした。防災服の後ろ襟を立てた“独自”のファッション・スタイルを貫いて、県災害対策本部に登場。佐藤知事と会談後は、記者団の質問を振り切り、仮設された政府現地連絡対策室へ立ち去った。

 この後、福島市内の農産物直売場に移動し、風評被害に苦しむ生産者を激励。カメラの前でイチゴを食べて安全性をアピールした。

 鹿野道彦農林水産相(69)も9日午前、いわき市や飯舘村を訪問。福島市では稲作農家を訪問した。県内は事故の影響で田植え準備が約1カ月遅れている。8日夜、やっと国の「作付方針」がまとまったが、「(9日の)大臣来県に間に合わせて発表したのか」(県関係者)とのうがった見方すら出ている。

 蓮舫、鹿野の両大臣とも、わずか10数分ずつしか各現場にいなかった。農業関係者からは、「いまさら何のための訪問なのか!?」「ただのパフォーマンス。じっくり腰を据えて現場の声に耳を傾けてくれないなら意味がない」との声があがる。 “大名行列”もどきの大臣訪問ラッシュは、どうやら、ひんしゅくを買っただけ。県民の不快感はさらに高まった。

(紙面から)