新しい時代の先端モデルを取り入れ、それが全国水準たるべきものとする。(南海・東南海大津波を考えれば、日本の全地域の共通的問題である)
五百旗頭議長のペーパー=復興構想会議
東日本大震災「復興構想会議」の五百旗頭真議長が自身の基本的な考えをまとめ、初会合で提示したペーパーの内容(全文)は次の通り。
【任務】
未曽有の複合震災にあって、首相の諮問を受け、復興の方針を取りまとめ答申することが本会議の任務である。
【基本方針】
一、超党派の国、国民のための復興会議とする=いかなる党派・勢力にも偏することなく、英知を集める▽国民的、全世界的な支援の広がりに示された人々の良心を受け止め応える。
一、被災地主体の復興を基本としつつ、国としての全体計画をつくる=東北の人々のふるさとへの思いは格別に強い。それが復興の原点であり、被災自治体が復興の主体である。そのニーズや意向を受け止めつつ、日本社会が共有すべき安全水準に照らし、全体計画をつくる。
一、単なる復興でなく、創造的復興を期す=もう一度、津波にさらわれる家と街の再建に終わってはならない▽高台に住宅、学校、病院等を、港や漁業などの拠点は5階建て以上の強いビルを、避難できる丘の公園を、がれきを活用して造る。
一、全国的な支援と負担が不可欠である=かつてない支援の輪(義援金)+公債+震災復興税▽自粛をやめ、積極的に祭り・集まりを行って日本社会の活力を高め、支援力を強化する。
一、明日の日本への希望となる青写真を描く=安全、安心の水準に加え、クリーンエネルギー社会、高齢化社会の福祉をも視野に入れた街づくりを。新しい時代の先端モデルを取り入れ、それが全国水準たるべきものとする。(南海・東南海大津波を考えれば、日本の全地域の共通的問題である)
以上の方針を軸とする構想を、全国民に、そして支援に立ち上がってくれた全世界の人々に発信するとともに、具体的な政策を国と政府を挙げて実施する。
【実施上の要領】
一、6月ごろに第1次提言を取りまとめる。
一、本会議の下に、諸分野の専門家を擁する検討部会を設け、御厨貴議長代理が連携調整に当たる。
(2011/04/14-21:42)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201104/2011041400907