福島県災害対策本部は13日、福島第一原発の放射能漏れ事故を受け、県内の小学校20校で実施した土壌検査の結果を発表した。
4月5、6日、各校で校庭の表層5センチの土壌を採取し、放射性ヨウ素とセシウムの濃度を測定。19校で土壌1キロ・グラムあたり874ベクレル~5万9059ベクレルを検出し、最高は川俣町立山木屋小で土壌1キロ・グラムあたり5万9059ベクレル。南会津町立田島小では検出されなかった。
(2011年4月13日12時02分 読売新聞)
福島、学校利用の基準示して 放射性物質検出で
福島第1原発から20キロ圏内の避難指示区域を除く福島県内の小中学校で、校庭の土や空気中から放射性物質が検出されたことを受け、学校関係者や県教育委員会は13日、「国は早く学校利用の基準を示して」と訴えた。
小中学校約720校のうち、12日までに授業を始めたのは原発から30キロ圏外にある約650校。ほとんどの学校が体育の授業を体育館で実施するなど、屋外活動を控えるようにしているという。
川俣町立山木屋小では土1キログラム当たりセシウム2万9115ベクレルなどの放射性物質を検出したが、土壌には基準値は設けられていない。加村育夫校長は「既に学校は始まっているが、屋外の活動は自粛している。5月の運動会も延期することになるだろう。保護者も不安になっている」と話した。
県教育委員会学校生活健康課の大隅義隆主幹は「3月下旬ごろから、早く明確な基準を示すよう国に何度も要請してきたが、まだ回答はない」としている。
2011/04/13 13:28 【共同通信】
小学校校庭から放射性物質検出 福島県、国に報告
2011/4/13 13:44
福島県は13日、県内の小学校校庭の土壌の抽出調査で、放射性ヨウ素と放射性セシウムを検出した、と発表した。土壌の濃度について国の基準はなく、県は文部科学省に報告し、校庭の使用について判断を仰いでいる。
今月5、6日、県内の小中学校約1650校で空気中の放射線量を調査した際、土壌の濃度との関連を調べるため20校をサンプル調査した。地表から下4~5センチの土壌を分析した。
最も高かったのは福島第1原子力発電所から約40キロメートル離れた川俣町の小学校でヨウ素が1キログラム当たり2万9944ベクレル、セシウムが同2万9115ベクレルだった。これに次ぐ30キロメートル圏内にある浪江町の学校では、ヨウ素が同2万391ベクレル、セシウムが同1万8545ベクレル。空気中の放射線量は川俣町が毎時6.1マイクロシーベルト、浪江町が同21マイクロシーベルトだった。