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2011/04/09

4月2日~8日の主なニュースまとめ

ニュース1週間:4月2日~8日 原発汚染水を海へ/震度6強の余震

今週(4月2日~8日)のニュースをまとめた。



【東日本大震災関連】

 ◇2号機から汚染水 海へ玉突き放出
 東京電力は2日、福島第1原発2号機の取水口付近でピットと呼ばれるコンクリート製立て坑から毎時1000ミリシーベルトを超す高い放射線量を持つ汚染水が見つかったと発表した。側面には亀裂が入り、ピット内の水が海に流出していた。東電は6日、止水材の投入で汚染水の流出が止まったと発表した。

 東電は4日、福島第1原発施設内にある、低レベルの放射性汚染水計1万1500トンを海へ放出すると発表した。東電は、放水は「2号機から海へ流出している高い放射線量の汚染水の保管場所を確保するための応急策」と説明している。汚染水の放出を巡っては6日、全国漁業協同組合連合会(全漁連)が東電や経済産業省に抗議。日本政府が放出発表後に各国に連絡したことには韓国外交通商省が不満を示すなど波紋は海外にも広がっている。


 ◇1号機の原子炉格納容器に窒素
 東京電力は6日午後から、福島第1原発1号機の原子炉格納容器へ窒素(6000立方メートル)を封入する作業を始めた。作業中、1~4号機でのすべての他の作業を中止する。高温で損傷した核燃料の被覆管が水と反応して大量の水素が発生しているとみられ、新たな水素爆発を防ぐための措置。同原発では、1、3、4号機の原子炉建屋が水素爆発で損壊している。


 ◇放射性物質封じ込め「数カ月」 首相補佐官
 細野豪志首相補佐官は3日、東京電力福島第1原発から放出される放射性物質を封じ込める時期について「数カ月後が一つの目標になる」との見通しを示した。枝野幸男官房長官も同日、同様の見方を説明したうえで「可能性は今のところ低いが、もっと短縮できる方法はないか模索もしている」と述べた。


 ◇25カ国・地域が輸入規制
 福島第1原発事故による放射性物質の放出を受け、少なくとも25カ国・地域が日本でつくられた農産品や加工食品の輸入規制に乗り出したことが4日、農林水産省の調査で分かった。規制の動きは当初、欧米やアジアが中心だったが、中東や南米にも拡大している。


 ◇震度6強の余震
 7日午後11時32分ごろ、東北地方で強い地震があり、仙台市や宮城県栗原市で震度6強を観測し、北海道から中国地方で6弱~1の揺れを感じた。東日本大震災の余震とみられる。余震で6強を観測したのは初めて。震源地は宮城県・牡鹿半島の東約40キロで、震源の深さは約40キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.4と推定される。運転停止中の東北電力女川原発では、微量の放射性物質を含む使用済み核燃料プールの水が建屋内にこぼれた。


 ◇ソフトバンク孫氏、個人で義援金100億円
 ソフトバンクは3日、孫正義社長(53)が東日本大震災の被災者への義援・支援金として、個人で100億円を寄付すると発表した。またソフトバンク代表としての役員報酬(09年度実績は約1億800万円)も、引退するまでの分全額を寄付する。このほか、ソフトバンクグループも企業として10億円を寄付するという。



【その他のニュース】

 ◇谷垣自民総裁、大連立を正式否定
 自民党の谷垣禎一総裁は7日の記者会見で、東日本大震災を受けた民主党との「大連立」について「われわれは健全な野党として対応する」と述べ、正式に否定した。民主党側は菅直人首相続投を念頭に置いているためだ。自民党は政府批判を強める構え。大連立は遠のいたとの見方が強い。

 ◇オバマ大統領、再選出馬を表明
 オバマ米大統領は4日、12年大統領選挙で再選を目指すことを支持者向けの電子メールで正式に表明した。すでに、地元の中西部シカゴに事実上の選挙対策本部を設けており、同日中に連邦選挙委員会(FEC)に、大統領選の資金集めを行うための手続きを取る。民主党内には他に立候補を目指す動きはなく、党内で候補者に選ばれるのは確実な情勢だ。

 ◇コートジボワール日本大使公邸に武装集団
 大統領選挙の結果を巡り混乱が続くアフリカ西部コートジボワールの最大都市アビジャンに駐在する岡村善文大使(53)の公邸が6日午前7時20分(日本時間同午後4時20分)ごろ、武装集団に襲撃された。岡村大使らは同午後10時すぎ、フランス軍と国連により救出された。けがはない模様。岡村大使とともにいた現地職員や警備員ら7人も無事だった。

 ◇永世名人同士で初の名人戦
 羽生善治名人(40)に森内俊之九段(40)が挑む第69期名人戦七番勝負の第1局が7、8日、東京都文京区の椿山荘で行われ、森内が先勝した。羽生と森内の名人戦は3年ぶり6回目。だが、永世名人資格者同士(羽生十九世、森内十八世)としての対決は初めてだった。

 ◇5月の本場所再開断念
 日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、八百長問題で無期限中止となっている本場所を5月の夏場所で再開することを断念し「技量審査場所」を実施すると決めた。7月の名古屋場所での再開に向けた番付編成の場という位置付けで、一般に無料公開する。本場所中止は、旧両国国技館の修理が間に合わなかった1946年夏場所、今年3月の春場所に続いて3度目で、2場所連続は史上初めて。

 ◇東海大相模11年ぶりセンバツV
 第83回選抜高校野球大会の決勝が3日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場であり、2年連続9回目出場の東海大相模(神奈川)は29年ぶり2回目出場の九州国際大付(福岡)を6-1で破り、第72回大会(00年)以来2回目の優勝を果たした。打力の高いチームが上位を占めた中でも、優勝した東海大相模の力は際立ち、5試合で計74安打は大会新記録だ。

 ◇松井秀、日米通算2500安打
 米大リーグ、アスレチックスの松井秀喜外野手(36)が3日、米カリフォルニア州オークランドで行われたマリナーズ戦で、日米通算2500安打を達成した。松井は「5番・指名打者」で先発出場し、二回に今季初安打となる左翼線二塁打を放ち、節目に到達した。日米通算安打は、イチローの3527本(日本1278本、米国2249本)がトップで松井は2位。日本球界を含めると、通算安打数トップはイチローで、松井は8位に相当する。

2011年4月9日