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2011/03/21

ロシアのsu27戦闘機と電子戦機AN121が日本海を飛行

露空軍の戦闘機などが領空接近 自衛隊がスクランブルで対処  
2011.3.21 23:17
 ロシア空軍の戦闘機と電子戦機が21日午前、相次ぎ日本海で日本領空に接近した。領空侵犯の恐れがあるため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対処した。

 防衛省によると、接近したのはSU27戦闘機1機と電波妨害などの電子戦に使用される電子戦機AN121機。SU27は21日午前8時半ごろ、秋田県西方から南下し、北陸地方沖の日本海まで飛行した後、10時半ごろにロシア方面へと飛び去った。その直後の10時半ごろには、AN12が約1時間にわたって北陸地方沖から北海道西方を北上した。いずれも領空侵犯はしていない。


 ロシア機は東日本大震災直後の17日午前にも電子情報収集機IL20が日本海で日本領空に接近し、空自機が緊急発進している。大震災をめぐる日本海での日米共同対応などを偵察する狙いがあったとみられるが、こうした飛行経路で戦闘機や電子戦機が日本領空に接近するのは珍しいという。






2011年3月30日3時5分
ロシア戦闘機、放射性物質採取か 防空識別圏侵入
 日本の防空識別圏に侵入したロシアの戦闘機など2機が、大気中のちりを集める「集じんポッド」を装着していたことが分かった。東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出されている放射性物質を採取し、自国への影響を調べる狙いがあったとみられる。2機とほぼ同時刻に、北海道沖の領空に別の戦闘機が接近していたことも新たに判明した。

 防衛省関係者によると、21日午前8時半~同10時半、ロシアのSu27がロシア・ウラジオストクから秋田県沖を飛行し、断続的に日本の防空識別圏に入った。同10時半~11時半には、能登半島沖から北海道西方沖の防空識別圏内を電子戦機An12が飛行した。

 航空自衛隊の戦闘機がスクランブル(緊急発進)した際、2機が機体下部に集じんポッドを取り付けているのを確認した。Su27は高度2千フィート(約600メートル)~2万フィート(約6千メートル)の間を飛行していたという。防衛省関係者は「どの高度で放射性物質が濃いのかを確認するための飛び方だ」と解説する。

 一方、21日午前に別のSu27がロシア・サハリン方面から北海道・稚内沖の防空識別圏に極めて接近していたことが新たに分かった。このSu27に自衛隊が緊急発進した事実を防衛省は公表していない。稚内沖は防空識別圏と日本の領空が近接しており、自衛隊幹部は「領空侵犯の可能性もあった」と話した。

 防衛省は(1)日本の空自戦闘機が緊急発進してくることが分かっている日本の防空識別圏にわざわざ侵入している(2)東日本大震災で自衛隊が大規模な部隊を派遣する中、領空侵犯に対する警戒能力を確認しようとする意図が明らか――として、同省は「極めて挑発的な行動」とみている。(土居貴輝)