福島第一原発のタービン建屋内の「たまり水」について、原子力安全・保安院は、深刻な放射線障害を引き起こす可能性がある「プルトニウム」が含まれているかどうかを調べていないことを明らかにしました。
プルトニウム239は、ウラン燃料棒が燃焼した後の使用済み核燃料や3号機で行われているプルサーマル発電の燃料棒に含まれている放射性物質です。半減期が約2万4000年と長く、がんなどの深刻な放射線障害を引き起こす可能性があります。
1号機から3号機のたまり水は、原子炉から漏れたという見方が強く、たまり水からプルトニウムが検出された場合は、原子炉内の燃料棒が激しく損傷していることを示すことになります。原子力安全・保安院は、これまで必要性が薄いとして調査していませんでしたが、今後の状況次第で調査する考えを示しました。
撮影:陸上自衛隊