2011年03月31日 18:10 発信地:東京
【3月31日 AFP】菅直人(Naoto Kan)首相は31日、共産党の志位和夫(Kazuo Shii)委員長と会談し、東京電力(Tokyo Electric Power Co.、TEPCO)の福島第1原発は1~6号機全てを廃炉にすべきとの見解を示した。共同通信(Kyodo News)が同日報じた。
東京電力は30日、損傷した1~4号機は廃炉にせざるをえないとの見解を示したが、5~6号機については明言していなかった。
志井委員長によると菅首相は前年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画の見直しも表明した。エネルギー基本計画は原発を日本の中心的なエネルギー源と位置づけ、2030年までに少なくとも14基以上の原発を増設し、うち9基は2020年までに完成させるという内容だった。(c)AFP
原発の新増設計画、政府が見直し検討
2011/3/31 20:32
政府は31日、原子力発電所の新増設計画を見直す方向で検討に入った。菅直人首相は首相官邸で会談した共産党の志位和夫委員長に「白紙、見直しを含めて検討する」と表明。「使用済み核燃料の問題をどうするかなど安全性の見地から原子力政策を再検討したい」とも述べた。枝野幸男官房長官も記者会見で「予断を持たずに様々な検討をしなければならない」と語った。
政府は昨年6月に策定したエネルギー基本計画で、2030年までに14基以上の原発の新増設を打ち出している。計画を見直せば、エネルギー政策全般の転換につながりかねない。
首相は志位氏との会談で、原発事故の収拾見通しについて「現時点で見通しが言える状況ではない。(福島第1原発の)安定的な冷却の見通しが立っているとはいえない」と指摘。「原発は廃炉になるだろう」との見解も示した。