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2011/03/26

東電、武藤副社長、午前中に行われた東電福島事務所の発表を否定。 事前に水たまりの危険性を予測することは困難だったとの考えを示す

被曝事故、謝罪後に訂正 東電、杜撰な情報管理
2011.3.26 22:32



 東京電力福島第1原子力発電所3号機のタービン建屋地下で作業員3人が被(ひ)曝(ばく)した事故をめぐり、東電は26日、事故を未然に防ぐことができるデータがあったとして謝罪したが、その後にデータを訂正した。

 東電の公表が二転三転したことが原因。正確で迅速な情報公開は、周辺住民らの安全を確保する上で最も重要となるだけに、東電の情報管理や公開のあり方が問われそうだ。

 東電福島事務所は26日午前の会見で、18日の段階で1号機の地下にたまっていた水の表面の放射線量が200ミリシーベルトの高水準に達していたと発表。水の放射性物質の濃度が高水準であることを示すデータであることから、「情報の共有に甘いところがあった。反省している」と謝罪した。

 しかし、午後の東電本店の会見では、そうしたデータはなかったと訂正。水の危険性は把握できていなかったとの認識を示した上で、武藤栄副社長は「誤った情報を伝えてしまい、おわびしたい」と陳謝した。

 3人は24日午後に3号機タービン建屋地下の水が靴の中に入るなどして被曝。その後、水の放射性物質の濃度が通常運転中の炉心の水の1万倍に達していることが判明した。入院先の放射線医学総合研究所(千葉市)によると、3人は局所的な大量被曝で、今後、熱傷の症状が出る恐れがあるが、通常のやけどと同様の治療で済むという。

 東電本店の説明によると、福島事務所は、すでに公表済みだった2号機の大気中のデータと取り違えたという。

 東電の訂正前に会見した枝野幸男官房長官は、「政府として情報の公表や報告を徹底していくよう厳しく指導していかないといけない」と、述べていた。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110326/dst11032622340090-n1.htm

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110326/dst11032622340090-n2.htm







東京電力副社長が記者会見
26日午後、福島原発の事故について会見する東京電力の武藤副社長(右から2人目)。情報伝達の混乱があったとして、同午前の東電の発表を訂正。事前に水たまりの危険性を予測することは困難だったとの考えを示した 【時事通信社】
http://www.jiji.com/jc/p?id=20110326204644-0646755&n=1


水たまりの排水着手=作業員3人被ばくで-1号機「高放射能」は訂正・福島第1原発
 東日本大震災で危機的状況が続く東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)では26日、3号機のタービン建屋地下の水たまりで作業員3人が被ばくした事故を受け、1~4号機のタービン建屋地下にある放射性物質を含む水たまりの本格的な排水作業に着手した。
 経済産業省原子力安全・保安院は、水には半減期が8日と短い放射性ヨウ素131が多く含まれることから、タービン建屋の隣の建屋にある原子炉から漏れた可能性が高いとの見方を示した。
 東電は26日午前、1号機のタービン建屋地下で18日に水たまりを見つけ、高い放射線量を検出したと発表。現場の作業員に注意喚起していれば24日の被ばく事故を防げたと説明した。しかし26日夕に記者会見した武藤栄副社長は、2号機との取り違えなど情報伝達の混乱があったとして訂正。事前に水たまりの危険性を予測することは困難だったとの考えを示した。

 18日には東電社員らが2号機タービン建屋地下で復水移送ポンプを点検したが、個人線量計の数値が約5分間で50ミリシーベルトに達したため退避。この際、ぬれた場所があったが、高い放射線量の原因とは考えなかったという。

 一方、1号機のタービン建屋地下では被ばく事故直前の24日朝に水を採取したが、分析結果が出たのは被ばく事故後だった。水たまり表面の放射線量を毎時約200ミリシーベルトと発表していたが、表面線量は24日には測定しておらず、26日正午の測定で同約60ミリシーベルトと判明した。(2011/03/26-22:07)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032600258




原発事故 東電会見 二転三転
2011年3月27日 朝刊

 深刻な状況が続く福島第一原発で、作業員三人が3号機の水たまりで被ばくした事故が発生した東京電力。二十六日午前には、事故六日前に1号機でも高濃度の放射性物質を含む水たまりを見つけながら、現場に周知していなかったと発表したが、同日夕の記者会見ではこれを訂正したため、混乱が続いた。

 午前の会見で東電側は「しっかりと注意喚起していたら、今回の被ばくは防げた」と謝罪したが、夕方になって武藤栄副社長(原子力担当)が「誤った情報を伝えてしまい、おわび申し上げたい」と陳謝した。2号機のタービン建屋地下のデータとの取り違えなどがあったという。

 この日は1号機の運転開始からちょうど四十年。武藤副社長は「こういう形になって大変残念であり、申し訳なく思っている」と語った。

 会見終盤には、報道陣から原発の状況について、今後の最悪のシナリオをどう想定し、対策を立てているのか質問が飛んだが、副社長は表情を変えずに、「水を入れ続け、原子炉を安定させることに尽きる」と繰り返すばかりだった。

 会見は約一時間半。職員が「所用がある」として打ち切られた。