2011.3.26 16:20
菅直人首相は26日、馬淵澄夫前国土交通相(50)を首相補佐官に起用した。馬淵氏には、放射能漏れを起こしている東京電力福島第1原子力発電所の対応を担当させる。首相補佐官は内閣法で5人以内と決められているため、寺田学氏(34)が退任した。これで、菅首相の補佐官は、馬淵氏のほか藤井裕久、細野豪志、辻元清美、芝博一の4氏の体制になる。
馬淵氏は首相補佐官に起用されることで、民主党広報委員長を辞任する。
首相補佐官に馬淵氏、原発問題を担当 寺田氏は辞任
2011/3/26 15:21
菅直人首相は26日午後、馬淵澄夫民主党広報委員長を原子力発電所問題担当の首相補佐官に起用することを決めた。代わりに寺田学首相補佐官が辞任する。現行の内閣法では補佐官の数を「5人以内」と規定。菅内閣では既に補佐官が5人いるため、新たに加える場合には誰か1人を外す必要がある。
馬淵氏は昨年9月の菅改造内閣で国土交通相に就任。尖閣諸島沖の漁船衝突事件の映像流出事件を巡り、当時の仙谷由人官房長官とともに参院で問責決議を受け、今年1月に国交相を退任していた。仙谷氏は東日本大震災の発生後、官房副長官として再び官邸入りしている。問責決議を受けた閣僚が相次いで政府入りする形となる。
首相「最側近」の寺田氏、補佐官退任
2011/3/26 20:32
首相補佐官を退いた寺田学氏は菅直人首相が最も信頼を置く「最側近」の一人だった。当選3回、34歳の若さながら、昨年6月の民主党代表選ではテレビ番組などで菅氏への支持を呼びかけるなど若手の代表格として台頭。菅内閣発足後、広報担当の補佐官に就いた。
首相執務室隣の秘書官室に自らの机を持ち、首相の夜の日程にも頻繁に同行。党内からは「首相は寺田氏ばかりを重用する」と妬みも買っていた。退任後も「一議員としてこれまでと変わらず官邸には出入りする」と語るが、首相との距離が生じるのは間違いない。
寺田首相補佐官:退任 「政府の体制強化、役職に限り」 /秋田
民主党の寺田学衆院議員=秋田1区=は26日、首相補佐官を退任した。後任には馬淵澄夫前国土交通相が就任する。民主党県連によると、寺田氏自ら菅直人首相に「自分が補佐官から離れることで他の人を入れてほしい」と申し出たという。寺田氏は「一日も早く国民の安全・安心を取り戻すため政府の体制を強化する必要があり、政府の役職に限りがあることから退任を申し出た」とのコメントを発表した。【岡田悟】
毎日新聞 2011年3月27日 地方版
馬淵・前国交相を首相補佐官に起用 原発事故など担当
2011年3月26日20時0分
菅直人首相は26日、前国土交通相の馬淵澄夫・民主党広報委員長を首相補佐官に起用する人事を決めた。東京電力福島第一原子力発電所の事故問題などを担当する。東日本大震災の発生後、仙谷由人官房副長官に続き参院で問責決議を受け退いた閣僚が相次いで政権に復帰した。
内閣法では首相補佐官の数を「5人以内」と規定しているため、馬淵氏の補佐官就任により、首相側近の寺田学首相補佐官が退任する。
馬淵氏は昨年9月、国交相に就任。昨秋の臨時国会で参院問責決議案が可決され、今年1月中旬の内閣改造で退任した。枝野幸男官房長官は26日の記者会見で「国交相の経験もあるので、中期的には震災対策でも大きな役割を果たしてもらえる」と説明。問責決議で退いた大臣経験者を復帰させていることについては「今の震災対応、そして原発対応にあたり、力のあるメンバーを加え、対応力を強化することがあらゆることに優先する」と強調した。馬淵氏は首相と会談した後、記者団に「内閣改造における交代だから、責任をとって大臣を辞任したという認識はない」と語った。
菅首相は震災後、仙谷氏の復帰に加え、元国土交通副大臣の辻元清美氏をボランティア担当の首相補佐官に任命。さらに東京大大学院の小佐古敏荘教授、北陸先端科学技術大学院大学の日比野靖副学長、防衛大学校安全保障・危機管理教育センターの山口昇センター長らをそれぞれ内閣官房参与に任命するなど、相次いで人事を行っている。