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2011/03/17

米空軍、大型無人偵察機「グローバルホーク」を投入。  福島第1原発の原子炉建屋内部を撮影

無人偵察機で福島原発撮影=冷却対策、日本と情報共有-米空軍
 【ワシントン時事】東日本大震災で、米空軍が最新鋭の大型無人偵察機「グローバルホーク」を投入し、放射能漏れが続く福島第1原発の上空付近を飛行させて撮影していたことが16日、分かった。米空軍筋が明らかにした。

 原発上空は高濃度の放射線にさらされる恐れがあり、有人飛行での長時間滞空には限界がある。人が近寄れない原発内部を無人機で撮影できれば、原発の冷却活動にも役立つ。
 グローバルホークは高性能センサーや赤外線カメラを備え、地上の物体を見分ける能力(解像度)は1メートルから30センチ四方程度とされる。

 機体上部に大型の衛星通信用アンテナが収納されており、画像データを日本国内の司令部にリアルタイムで送信できる。13日から被災地上空での飛行を開始した。得られた画像は、日本政府の被災地の支援活動に利用されている。(2011/03/17-12:52)






米軍は無人偵察機を投入…原子炉内部を撮影へ
 福島第1原発の原子炉建屋内部を撮影するため、在日米軍は無人偵察機グローバルホークを投入した。

 同機は約1万8000メートルの高々度を飛行し約560キロ先まで見通す偵察能力を持つ。夜間や悪天候でも目標の捕捉が可能で、地上からの操作のほか事前のプログラム飛行もできる。無人機のため乗員が被ばくする危険性がなく破損箇所など建屋内の状況が把握できれば対策づくりに役立つ。米領グアムのアンダーセン基地に配備している機体を使用している。

 また、在沖縄米海兵隊の第31海兵遠征部隊(31MEU)は強襲揚陸艦エセックスなど3隻で日本海側に到着。ヘリで仙台市内に移動して支援活動を始める予定。
[ 2011年3月18日 06:00 ]






米軍が無人偵察機で事故原発の調査
2011年 3月 18日 9:49 JST
【ワシントン】米国防総省は17日、福島原子力発電所の事故を調査するため無人偵察機「グローバルホーク」を投入するとともに、日本政府を支援するために専門家チームを派遣したことを明らかにした。

 国防総省のラパン副報道官は同機の投入は被害状況を調べるためであることを確認したが、詳細は述べなかった。米当局者は16日、日本政府や東京電力からだけの情報に頼ってはいられないことを示唆する発言をしていた。

 米原子力規制委員会(NRC)のジャッコ委員長は、委員会の情勢分析に基づいて原発から50マイル(80キロメートル)以内にいる米国人は避難するべきだとし、また、チュー・エネルギー長官は、福島原発の状況は1979年の米スリーマイル島原発事故より深刻だとの見解を示した。

 グローバルホークは昨年のハイチ地震の際にも調査のために投入されている。国防総省は同機から撮影した高解像度写真を緊急援助部隊支援のために公開するという異例の措置を取った。米空軍は最近、同機をグアム島に配備した。

 同省はまた、9人の専門家から成る「事後管理評価チーム」を派遣した。チームは間もなく日本に到着して、原発問題で日本政府と自衛隊の支援を開始する。

 同チームは地震・津波災害救援のために現在派遣されている米軍を増員すべきかどうかについても報告する。

 米軍による人道支援は続いており、7トン・トラック6台、ハンビー(高機動多目的装輪車両)11台、それに通信トラックなどから成る車両部隊が自衛隊に守られて、山形空港に作られた支援センターに向かっている。また、沖縄の基地からは食料や簡易ベッドなどを積んだKC―130J輸送機2機が厚木基地に向かった。

記者: Nathan Hodge