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2011/03/13

福島第一原子力発電所3号機も「緊急事態」

福島第一原発3号機 緊急事態の通報3月13日 6時39分
福島県にある福島第一原子力発電所3号機について、東京電力は、原子炉に水を送る装置が止まり、別の手段でも水を送ることができなくなったなどとして、原子力災害対策特別措置法に基づいて国に対し「緊急事態」を知らせる通報を午前6時前に行いました。今回の地震で「緊急事態」の通報を行うのは、6基目です。




福島の原発 予断を許さぬ状態3月13日 6時49分
11日の地震で原子炉を安全に冷やす仕組みが機能しなくなっている、福島県にある東京電力の福島第一原子力発電所の2号機や福島第二原発の原子炉3基では、原子炉を止めたあとに完全に冷やす作業が進められていますが、地震の発生から2日後でも、めどは立っておらず、予断を許さない状態が続いています。

このうち、福島第一原発の2号機では、非常用のディーゼル発電機が動かなくなるなどして、原子炉を冷やせなくなり、炉内の水の高さが通常よりも低い状態が続いています。

また、原子炉格納容器内の圧力も通常より高い状態が続き、東京電力は圧力を下げるために、当初、電気を発電する電源車を原発につないで電気で動く装置を回復しようとしましたが、津波で装置が壊れてしまってうまくいかず、別の手段の検討を続けています。

一方、福島第二原発の1号機、2号機、それに4号機の3基は、原子炉を冷やす水の温度が通常の30度から100度以上に上がり、炉内を十分に冷やすことができない状態が続いています。このため、水の温度を下げる装置を復旧できないか検討を重ねていますが、まだ具体的な方法は決まっていません。

いずれの原発でも原子炉を完全に止めるめどは立っておらず、東京電力は復旧作業を急いでいますが、予断を許さない状態が続いています。




原発事故の対応後手…東電の経営責任問う声も
 東京電力の福島第一原子力発電所1号機が、原子炉建屋の爆発や放射性物質の飛散を起こす事態となり、東京電力や政府の説明が後手に回っていることに批判の声も出始めている。

 今後、地元住民らへの説明が十分に果たされなければ、東京電力の経営陣の責任を問う声が高まる可能性もある。

 今回の地震と津波は東京電力の想定を上回っていたとみられるが、福島第一原発の1号機は東京電力で最も古い原子炉で、運転開始から40年を経て老朽化も進んでいた。原発は安全性の確保が最重要なだけに、事前の想定や安全対策が十分だったかどうかの検証も求められるのは必至だ。

 一方、福島第一原発全体の発電能力は約470万キロ・ワットと、東電全体の発電能力の1割弱を占めている。この巨大原発の代替施設を早期に求めることは難しい。東京電力が計画していた原発の新設計画の見直しを迫られる可能性もある。

(2011年3月12日22時44分 読売新聞)