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2011/03/17

米軍、福島第一原発から半径90キロ圏内の活動を見合わせ

米軍 90キロ以内の活動規制
3月17日 4時16分


アメリカ国防総省は、東北関東大震災で救援活動を行っているアメリカ軍について、福島第一原子力発電所から半径90キロ圏内では原則として活動を見合わせる方針を明らかにしました。

アメリカ軍は、被災地の周辺に原子力空母「ロナルド・レーガン」をはじめ、15隻の艦船を派遣していますが、国防総省のラパン副報道官は、16日、「問題が起きた発電所から半径90キロ以内の地域では、アメリカ軍の通常の活動を行わないことを決めた」と述べました。

また、こうした活動の規制は、兵士らの被ばくを避けるためだとする一方で、必要があれば、上官から許可を受けて90キロ圏内で活動する場合もありうるということで、その際には、兵士らに対し、被ばくによる症状を抑えるためにヨウ化カリウムの錠剤を事前に服用させるとしています。

さらに、ラパン副報道官は、救援活動に当たっているヘリコプターの一部の乗組員が低レベルの放射性物質に汚染されたものの、アメリカ軍全体には大きな影響は出ていないとして、今回の活動規制はあくまでも念のための予防措置だと説明しました。

福島第一原子力発電所の一連のトラブルを巡って、アメリカ軍は、日本政府からの要請を受けて、これまでに消防車2台を派遣したほか、ホースやポンプなどの機材を現地に送る準備も進めているということです。