前原外務大臣の政治団体が、政治資金収支報告書に事実と反する記載をしていた問題で、前原大臣は「誤認による記載ミス」だったとするコメントを発表しました。
この問題は、前原大臣の政治団体が2009年分の収支報告書で、50万円分のパーティー券の購入を受けたとして記載した会社が、別の2つの会社の住所と代表者名を組み合わせた形で記載されていた上、その2つの会社の社長はいずれも献金の事実はないと答えていたものです。
これについて前原大臣は2日夜、コメントを発表し、「誤認による記載ミス」とした上で、「会社名をパソコン等で検索し、検索結果の一覧画面の住所と代表者名をそのまま記載してしまい、同名企業の記述が混在していたのに気づかなかった」と説明しました。
前原大臣は、今週中に収支報告書を訂正するとしていますが、実際にパーティー券を購入したのがどこの会社だったのかについては、明らかにしていません。
こうした中、新たに野田財務大臣と前原外務大臣の政治団体と、蓮舫行政刷新担当大臣が代表を務める民主党支部が、脱税事件で有罪判決を受け、執行猶予期間中の人物が実質的に経営などに関わっていたとされる複数の企業から、パーティー券の購入や献金を受けていたことがわかりました。
「李下に冠を正さずではないんですけども、道義的観点から、これは事務所に言って返還するようにと指示したところです」(蓮舫 行政刷新相)
蓮舫大臣は会見で、受けとった120万円の献金を返還する考えを明らかにしたほか、野田財務大臣は国会で、「事実確認をし、仮に脱税をしたような法人や個人であるならば、返還を含めて検討する」と釈明しました。(03日02:37)
前原外務大臣にも?収支報告書に事実に反する記載
(03/02 17:12)
前原外務大臣に「政治とカネ」の問題が浮上しています。前原大臣の政治団体の収支報告書に事実に反する記載があることが分かりました。
前原大臣の政治団体「まえはら誠司東京後援会」の2009年分の収支報告書では、政治資金パーティー券の購入者の欄に、千葉県四街道市の企業が50万円分購入したことが記載されています。しかし、四街道市の企業はANNの取材に対し、「前原氏とは面識もなく、献金をしたこともない」と否定したうえで、収支報告書に代表者として記載された女性についても「社には存在しないし、知らない」と答えています。
また、収支報告書に記載された女性は、東京都内で似た名前の会社を経営していることが分かりましたが、その女性の関係者も「前原氏と面識はない」とパーティー券購入を否定しています。前原大臣の事務所は、調査中としながらも記載ミスだとしていますが、実際のお金の出所が問われることになりそうです。
「まえはら誠司東京後援会」の収支報告書
住所または所在地に記載された千葉県の会社
代表者名を使われた会社
パー券を購入された会社