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2011/03/15

20~30km圏に屋内退避要請=菅首相

20~30キロ屋内退避を指示
3月15日 11時35分




福島第一原子力発電所の敷地内で、放射線の量が人の健康に影響を及ぼす程度まで増えていることから、政府は新たに原発から半径20キロ以上30キロ以内の範囲に住む人に屋内退避を指示しました。

福島第一原子力発電所では、15日午前6時すぎ、2号機で原子炉が入っている格納容器の圧力を調整する圧力抑制室=サプレッションプールと呼ばれる設備の付近で爆発があり、4号機でも、15日朝、これまで1号機と3号機で起こったような水素爆発が起きたとみられています。

福島第一原子力発電所に設置されたモニタリングポストの値では、午前10時22分の時点で3号機付近で400ミリシーベルト、4号機付近で100ミリシーベルト、2号機と3号機の間で30ミリシーベルトと、人の健康に影響を及ぼす可能性のある数値が観測されています。

このため政府は今後、放射線の影響が敷地の外に広がるおそれがあるとして、新たに福島第一原子力発電所から半径20キロ以上30キロ以内の範囲に住む人に屋内退避を指示しました。菅総理大臣は、午前の記者会見で「今後の原子炉の状況を考えると、外出をしないで、自宅や事務所などの屋内に退避することをお願いしたい」と呼びかけました。




第一原発20~30km圏に屋内退避要請…首相
 菅首相は15日午前11時から、首相官邸で国民に向けたメッセージを発表した。

 東京電力福島第一原子力発電所での事故を受け、「周囲に漏えいしている放射能の濃度がかなり高くなっている」として、「第一原発から20キロ・メートル以上、30キロ・メートルの以内の範囲の皆さんには、今後の原子炉の状況を勘案し、外出せず、屋内に退避して頂きたい」と述べた。

 首相は「何とかこれ以上の漏えいの拡大を防ぐことができるように、全力を挙げて取り組んでいく。国民には冷静に行動するよう、心からお願いする」と述べた。

(2011年3月15日11時14分 読売新聞)