静岡県熱海市などの老舗温泉ホテルをめぐる岡本倶楽部詐欺事件で、警視庁組織犯罪対策４課などは２８日、会員１００人余から約３億円を詐取したとして、組織犯罪処罰法違反（組織的詐欺）容疑で、岡本ホテルグループの元オーナー大東正博容疑者（５９）ら３人を再逮捕した。新たに元営業員山脇直季容疑者（３１）ら３人も逮捕した。
同倶楽部は２００５年４月に設立され、会員数は約８０００人。集まった預託金は二百数十億円とされ、大東容疑者が約４０億円を私的に使った疑いがある。暴力団側にも数億円が流れたとみられ、同課が解明している。
逮捕容疑は０９年９月から昨年５月の間、預託金を５年後に全額返還し、換金可能な宿泊ポイントを付与すると宣伝。愛知県の７０代無職女性ら１００人余から約３億円を詐取した疑い。（2011/02/28-21:39）
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201102/2011022800667
岡本ホテル事件 実質破綻後も「新ホテル開業」 元オーナーら再逮捕2011.3.1 01:30
「岡本ホテル」グループによる組織的詐欺事件で、元オーナーの大東正博容疑者（５９）＝組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕＝らが昨年１月、新たなリゾートホテルの開業をうたい会員にパンフレットを送付していたことが２８日、関係者への取材で分かった。会員制クラブ運営会社は平成２１年、すでに破綻状態で、大東容疑者らが出資を募るため、実現見通しのない事業計画を打ち出したとみられる。
警視庁組織犯罪対策４課は同日、別の会員約１００人から預託金約３億円を詐取した同容疑で、大東容疑者ら３人を再逮捕した。
関係者によると、大東容疑者らは京都府京丹後市にある建設中のホテルを改装し、高齢者向けリゾートホテル「リッツ京都久美浜」を立ち上げると宣伝。しかし、クラブの運営会社は事業計画公表前の２１年９月時点で約１５０億円の債務超過に陥っており、ホテル改装作業に着工した形跡はなかったという。
