高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で昨年8月、原子炉容器内に誤って落とした燃料の炉内中継装置が破損し抜けなくなったトラブルで、装置を現場で担当する燃料環境課長(57)が自殺していたことが分かった。複数の関係者によると、課長は休日の今月13日、家族に「ちょっと出てくる」と伝えて外出したまま戻らなかったため、県警敦賀署に捜索願が出されていた。数日後、同市内の山中で遺体が発見された。日本原子力研究開発機構の関係者は「自殺の理由はよく分からない」と話した。
毎日新聞 2011年2月22日 2時33分
もんじゅ復旧に13億8千万円 装置落下事故
高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で昨年8月、燃料交換用装置が原子炉容器内に落ちた事故で、日本原子力研究開発機構は14日、復旧に向けた装置の回収と新調に総額約13億8千万円を支出すると発表した。
原子力機構によると、変形して使えなくなった装置を新造するのに約4億4千万円、装置回収に使う器具の製造などに約9億4千万円が必要で、いずれも東芝と契約を結んだ。
事故は、重さ3・3トンの装置を容器内で高さ2メートルまでつり上げた際に落下。装置が容器上ぶたの一部につり下がったままになっており、機構は今秋までに復旧工事の完了を目指している。
2011/02/14 19:32 【共同通信】