歌舞伎役者の市川海老蔵さんを殴って重傷を負わせたとして、傷害の罪に問われている伊藤リオン被告が、２１日午後７時ごろ、東京拘置所から保釈されました。保釈保証金は２５０万円でした。
来月３日には被告人質問が予定されていて、事件に至った経緯などについて、法廷で自ら説明することになります。（21日19:58）
伊藤リオン被告保釈…無言で報道陣ギロリ
歌舞伎俳優の市川海老蔵（３３）が昨年１１月、顔などを殴られて重傷を負った事件で、傷害罪で起訴された解体業・伊藤リオン被告（２７）が２１日、保釈された。保釈保証金は２５０万円。この日の午後、東京地裁が保釈を認め、即日納付された。
伊藤被告は午後６時５５分、東京・小菅の東京拘置所前に姿を現した。黒いダウンジャケットにグレーのスエットズボン。上着のポケットに両手を突っ込み、少し前かがみに、報道陣をにらみながら無言で関係者が用意したレンタカーに乗り込んだ。昨年１２月１０日の逮捕から７３日ぶりの外の空気。荷物はダンボール８箱分だった。
伊藤被告は昨年１２月２８日に起訴され、同日、保釈を請求したものの、地裁は即日却下。今年１月６日、却下を不服として準抗告したが、こちらも棄却されていた。
前東京地検公安部長の若狭勝弁護士は今回の保釈について「初公判（１８日）で被告は事実を認め、海老蔵さんの調書も調べられ、証人である暴走族の元リーダーも出てきて証言した。口裏合わせや、誰かに働きかけて証拠を隠滅する恐れが少なくなったという裁判所の判断でしょう」と分析した。保釈保証金の２５０万円については「実刑も考えられることから、逃亡する可能性もある。そのため、２５０万円というのは普通の傷害罪の時よりも高いという感じはあるが、妥当でしょう」とした。裁判は３月３日の第２回公判で被告人質問が行われ、結審。若狭弁護士は「保釈が裁判に影響することはないでしょう」と話した。
◆これまでの経過
▽10年11月25日 午前５時頃、海老蔵が東京・西麻布のビルで暴行を受ける。
▽同28日 海老蔵が被害届を提出。
▽同29日 警視庁が傷害容疑で伊藤リオン容疑者の逮捕状を取る。
▽12月10日 伊藤容疑者を逮捕。
▽同28日 東京地検が傷害罪で伊藤容疑者を起訴。海老蔵が会見し、伊藤容疑者、元暴走族リーダーとの示談成立を発表した。伊藤容疑者側が最初の保釈を請求も却下される。
▽11年２月18日 初公判。伊藤被告は暴行の事実を認める。２度目の保釈請求。
[2011/2/22-06:00 スポーツ報知]
