2011.2.9 12:39
「岡本ホテル」グループによる組織的詐欺事件で、組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕されたグループ会社元社長、山脇一晃容疑者(56)が預託金返還をうたった集金システムを構築した疑いがあることが9日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁などの合同捜査本部は、グループ元オーナーで指定暴力団山口組系元組員、大東正博容疑者(59)=同容疑で逮捕=の指示の元で、山脇容疑者がシステムを具現化していったとみて、逮捕した11人の役割分担を詳しく調べ、全容解明を進める。
捜査関係者の話によると、大東容疑者は、以前から投資ファンドに着目し資金の捻出(ねんしゅつ)方法を検討していたという。その上で、過去に訪問販売に携わっていた山脇容疑者の経歴を評価しグループに招き入れ、投資ファンドの手法などを参考にした集金システムの構築を指示したとみられる。
合同捜査本部によると、山脇容疑者は平成17年ごろから、営業責任者として電話勧誘員に対するマニュアルの作成や苦情処理などの業務に従事していた。勧誘員は、高齢者を中心に勧誘を進めることや、興味を持った相手の自宅などに直接訪問し繰り返し入会を迫ることなどが指示されており、大東容疑者が指揮役を務めていたとみられる。
合同捜査本部は9日、同法違反容疑で大東容疑者ら11人を送検した。
元社長が集金システム構築 岡本ホテルの預託金詐欺で
会員制温泉リゾートクラブへの預託金名目での組織的詐欺事件で、逮捕され
た岡本ホテルグループの「オー・エム・シー」元社長山脇一晃容疑者(56)が、二百数十億円を集めた「預託金ビジネス」の仕組みを構築した疑いがあることが9日、捜査関係者への取材で分かった。
グループの実質的オーナーだった大東正博容疑者(59)が、訪問販売に携わったことがある山脇容疑者の経歴に着目し、グループに招き入れたという。
警視庁などの合同捜査本部は、逮捕したグループ関係者の具体的な役割などを詳しく調べ、組織的詐欺行為の全容解明を進める。
合同捜査本部によると、山脇容疑者は調べに「詳しくは大東容疑者に聞いてください」と供述しているという。
捜査関係者などによると、山脇容疑者は、リゾートクラブ「岡本倶楽部」の運営を始めた大東容疑者に誘われ、2005年ごろから直接訪問で入会を誘う営業担当として活動した。07年6月には岡本倶楽部を運営するオー・エム・シーの社長に就任。すべての営業業務の責任者や、電話勧誘員に対する指揮役も務めていたという。
2011/02/09 06:04 【共同通信】