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2010/12/23

北朝鮮 一切の核開発の放棄を受け入れた6か国協議の共同声明の実施などを否定しない考えを中国に示していた

北朝鮮 対話条件否定せず
12月23日 18時43分

 北朝鮮による砲撃を受けて、政府は、北朝鮮との対話に応じる条件として、一切の核開発の放棄を受け入れた6か国協議の共同声明の実施などを求めたところ、北朝鮮が共同声明を否定しない考えを中国に示していたことが分かり、政府は、引き続き北朝鮮に対話に応じる条件を実行するよう求めていくことにしています。




 北朝鮮による砲撃を受けて、アメリカで行われた日米韓外相会談では、中国が6か国協議の首席代表による緊急会合を提案していることを踏まえて、北朝鮮との対話に応じる条件について協議しました。

その結果、▽一切の核開発の放棄を受け入れた2005年の6か国協議の共同声明の実施を表明する、▽IAEA=国際原子力機関の査察官を再び受け入れる、▽朝鮮戦争の休戦協定を順守するなど、5つの条件で合意しました。

政府関係者によりますと、このあと、中国で外交を統括する戴秉国国務委員らが北朝鮮を訪問した際、キム・ジョンイル総書記らと会談し、日米韓外相会談の内容を伝えたところ、北朝鮮側は「アメリカと韓国が挑発行為をしなければ緊張は高めない。われわれは6か国協議の共同声明を否定したこともない。IAEAは検討する」という考えを示していたことが分かりました。これを受けて、政府は、引き続き米韓両国と連携し中国側に働きかけるなどして、北朝鮮に、対話に応じる条件を実行するよう求めていくことにしています。

これに関連して、外務省の斎木アジア大洋州局長は、22日にNHKの取材に対し「IAEAの査察官の受け入れは、追い出したものを戻すわけで、難しいことではない。北朝鮮のさまざまな施設を査察できるような態勢にしなければならず、北朝鮮が現実に行動に移し、われわれが納得できる形で向き合うことが大事だ」と述べました。