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2010/08/28

もんじゅの燃料交換の方式は一般の軽水炉と大きく異なっており、冷却材のナトリウムと水や空気との反応を防ぐために必要なもんじゅ特有の機器だという。

もんじゅ、復旧作業長期化も 炉内中継装置落下

(2010年8月28日午前7時35分)
. 停止中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で26日、撤去中の炉内中継装置が原子炉容器内に落下したとみられるトラブルで、日本原子力研究開発機構は27日、同装置の現状やつり上げていたグリッパー(つかみ具)の確認を28日から始めると発表した。原子力機構は状態を把握した後に、詳細な原因究明やトラブルの影響評価などの計画を策定する方針で、作業は長期化しそうだ。

 経済産業省原子力安全・保安院は27日、原子力機構に対し、発生原因や通報遅れの経緯を調べ、再発防止対策を講じて速やかに報告するよう指示した。

 状態確認は、原子炉容器内にファイバースコープやCCDカメラを挿入し、グリッパーの外観をまず調べる。異常がなければ、グリッパーを操作し、開閉などの作動に問題がないかを確かめる。

 その上で、落下したとみられる炉内中継装置上部の状態をファイバースコープなどで確認し、さらにグリッパーを下げて同装置の位置を調査する。これらの後に、グリッパーが付いた同装置の収納設備を取り外し、目視でグリッパーを詳しく点検する。

 原子力機構は「すべての状態確認を終えるめどは分からない」としている。

 27日は、下がっていたグリッパーを収納設備内まで引き上げ、安全を確保するため、原子炉と収納設備を遮断する作業を行った。

 同装置は、燃料の装荷や取り出しの際に一時的に据え付けられる。もんじゅの燃料交換の方式は一般の軽水炉と大きく異なっており、冷却材のナトリウムと水や空気との反応を防ぐために必要なもんじゅ特有の機器だという。運転中は炉内のナトリウムの流れを妨げる可能性があるため、燃料交換後は撤去される。