2010.5.11 15:22
オバマ米大統領は10日、議会に書簡を送り、ロシアとの間で民生用の原子力利用協力を進めるための米露原子力協力協定の承認を要請した。協定はブッシュ前政権時代の2008年5月に調印されたが、ロシア軍によるグルジア侵攻に抗議するため発効が凍結されていた。
オバマ氏は書簡で、グルジア情勢は協定発効にとってもはや障害ではないと指摘。核問題を抱えるイランへの対応で米露が緊密な協力関係を構築していることが協定発効の理由になると説明した。
ロシアがイランに対する国連安全保障理事会による新たな制裁決議を支持する姿勢を見せ、決議の具体的な中身についての議論に参加していることも評価。米露原子力協定を発効させることで、米国にはイラン対応でロシアの協力を確実なものにする狙いもあるとみられる。(共同)
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