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2014/03/13

福島県の双葉病院が県を提訴 新聞6紙にも謝罪広告を求める

双葉病院が県を提訴 「発表は虚偽」謝罪求める

東京電力福島第1原発事故で、救助の遅れから患者ら計50人が2011(平成23)年3月中に死亡した大熊町の双葉病院(鈴木市郎院長)が、県の「病院関係者は1人も残っていなかった」とする不適切な報道発表で病院の名誉を傷付けられたとして、県に謝罪広告の掲載を求め、福島地裁に提訴していたことが12日、分かった。

 訴状によると、県災害対策本部は11年3月17日、「自衛隊が病院、施設に救出に向かうと、病院関係者は1人も残っていなかったため、患者の状態は一切分からないままの救出となった」などと報道機関に発表した。

 「(報道発表は)虚偽で、原発事故で危険な状態になり、直ちに患者を避難させなければならない場面で、責務を放棄して患者を見捨て、死に至らしめた病院として悪名が知れ渡り、社会的評価が著しく失墜した」としている。

 病院側は、新聞の地元紙と全国紙など計6紙に各1回、謝罪広告を掲載、県のウェブサイトに少なくとも1年間、謝罪文を掲載するよう求めている。金銭的な賠償は求めていない。提訴は11日付。
(2014年3月13日 福島民友ニュース)

http://www.minyu-net.com/news/news/0313/news2.html





双葉病院が福島県提訴 「不適切発表」謝罪要求

 
2014年3月12日 夕刊
 東京電力福島第一原発事故で、救助の遅れから患者ら計五十人が二〇一一年三月中に死亡した福島県大熊町の双葉病院が、福島県の「病院関係者は一人も残っていなかった」とする不適切な報道発表で病院の信用が傷ついたとして、県に謝罪を求める訴訟を福島地裁に起こしたことが十二日、病院関係者への取材で分かった。

 提訴は十一日付。病院側は、朝日新聞など全国紙三紙と地元紙など計六つの新聞に一回、県のウェブサイトに一年以上、謝罪広告を掲載するよう求めている。金銭的な賠償は求めていない。

 訴状によると、福島県災害対策本部は一一年三月十七日、「自衛隊が病院・施設に救出に向かうと、病院関係者は一人も残っていなかったため患者の状態は一切分からないままの救出となった」などと報道機関に発表。病院側は「患者を見捨て、死に至らしめた病院として日本中に悪名が知れ渡り、社会的評価は著しく失墜した」としている。

 病院関係者によると、三月十四日午前十時ごろに自衛隊が来たときには医師ら六人がおり、一部の患者を救助。まだ患者が残っていたが、一緒にいた県警双葉署幹部の指示で医師らはいったん病院を離れた。自衛隊と合流し病院へ戻る予定だったが、自衛隊は直接病院へ向かったという。

 福島県は「訴状が届いておらず、相手方からも連絡がないので内容がわからない。コメントは差し控える」としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031202000227.html



「不適切発表で悪評」名誉毀損で病院、県提訴

 東京電力福島第一原発事故後に入院患者約40人が死亡した福島県大熊町の双葉病院を運営する医療法人博文会(鈴木市郎理事長)は11日、同県を相手取り、報道機関に発表した内容について、新聞に謝罪広告の掲載などを求める訴訟を福島地裁に起こした。

 県が「病院関係者は一人も残っていなかった」と発表したことにより、同法人の名誉が毀損(きそん)されたと主張。名誉回復のため、読売、朝日、毎日の3紙の全国版と地元紙への謝罪広告と、県のホームページに謝罪文を1年以上載せることを求めている。金銭的な賠償は求めておらず、原告側は、県が事実を明らかにすべきだ、としている。

 訴状で原告側は、県が2011年3月17日、「3月14日から16日にかけて重篤な患者だけが残された」などと不適切な発表をしたと主張。発表の結果、「患者を見捨て、死に至らしめた病院」との悪評がたち、「社会的評価は著しく低下・失墜した」としている。原告側はまた、「同14日午前10時頃、院内に院長ら6人がおり、救出に最後まで尽力した」と訴えている。

 県は「訴えの内容を把握していないので、コメントは差し控える」としている。

(2014年3月12日 読売新聞)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=94537