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2013/10/17

【中朝貿易】 中国、北朝鮮と結ぶ道路や鉄道の整備を進める 経済的結び付きを強め北朝鮮に「改革・開放」を促す狙い

中朝国境に橋・鉄道が次々…中国が「開放」促す







 中国が中朝国境で、北朝鮮と結ぶ道路や鉄道の整備を相次いで進めている。

 2月の北朝鮮による核実験以降、両国関係は冷え込んだが、建設の推進に影響は見られない。背景には、対北朝鮮貿易の活発化による国境地帯の経済発展と、経済的結び付きを強めて北朝鮮に「改革・開放」を促すという二つの狙いがある。

 中朝貿易の拠点丹東市で11~14日、中朝合わせて600社以上が参加する見本市が開かれた。会場には、同市が整備中の「貿易区」の模型が置かれていた。「新しい橋が完成すれば、丹東は中国東北部で最大規模の物流拠点になる。ぜひ投資の検討を」と係員が訴える。

 「新しい橋」とは、丹東の中心部から約10キロ・メートル離れた地点に建設中の「新鴨緑江大橋」(長さ3026メートル)だ。来年中に完成予定で、高速道路と直結し主要貿易港・大連に接続する。22億元(約352億円)の投資額は中国側の負担とされる。現在の中朝友誼(ゆうぎ)橋は1車線しかなく、地元の中朝貿易商は「片側2車線の大橋が開通すれば貿易量は格段に増加する」と断言する。

 丹東市は開通後の経済効果を見込み、既に貿易区を含む大規模な開発事業を進める。最終的に人口40万の新都市が誕生する構想だ。

 吉林省琿春(こんしゅん)市でも、1億5000万元(約24億円)を投資し、国境橋の架け替え工事が年内に始まる予定だ。橋は、北朝鮮・羅先ラソン市の羅津ラジン港につながる幹線道路の一部。内陸の同省は、同港を活用した貿易拡大を成長戦略の要に位置付け、図們(ともん)と同港間でも道路と鉄道の整備が進む。

 2月の核実験後、中国は税関検査を厳格化、金融制裁も実施した。中国税関総署の統計では、今年上半期の中朝貿易額は前年比5・8%減だった。ただ、7月は前年より13・8%、8月は22・1%増えている。(遼寧省丹東 蒔田一彦)

(2013年10月17日09時59分  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20131017-OYT1T00241.htm?from=blist