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2013/09/10

【汚染水】 汚染水の一部は地下水に到達し、汚染が拡大している=東電

福島第一 漏れた汚染水、地下水に浸透か

 < 2013年9月10日 2:39 >



 東京電力は、福島第一原発で大量の汚染水が漏れ出たタンク近くの地下水から高い濃度の放射性物質が検出されたと発表した。

 高い濃度の放射性物質が検出されたのは、先月、汚染水が約300トン漏れ出たタンクから20メートル程離れた観測用の井戸から採取した地下水。

 東京電力によると、地下水からは放射性ストロンチウムなどが、先週、別の井戸から採取された650ベクレルよりも高い値の、1リットルあたり3200ベクレル検出された。

 東京電力は、タンクから漏れ出た汚染水が原因かどうかについて、「まだ断定できない」としているが、汚染水の一部は土壌に染み込んでいることから、地下水に到達して混ざった可能性が高いとみられる。






別地点の地下水からも放射性物質を検出

 東京電力は9日、福島第1原発で高濃度汚染水が漏えいしたタンク周辺の地下水から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり3200ベクレルとこれまでで最も高い濃度で検出されたと発表した。

 これまでに別の調査地点でも地下水から放射性物質が検出されており、タンクから漏れた汚染水が地下の広範囲に及んでいる可能性が高まった。

 東電によると、放射性物質が検出されたのは、「H4」と呼ばれるエリアの漏えいが見つかったタンクから、北に約20メートル離れた場所に掘った観測用の井戸。8日に地下水を採取した。

 タンクから南に約20メートル離れた別の井戸からも650ベクレル検出されたことが5日に判明している。東電は、建屋に流入して汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」を計画中。最も近いくみ上げ用井戸は、今回放射性物質が検出された観測用井戸から約130メートルの距離にあり、計画に影響を与える恐れがある。(共同)

 [2013年9月10日0時10分]




福島第一原発 地下水の汚染拡大か

9月10日 4時21分

東京電力福島第一原子力発電所でタンクの汚染水が漏れた問題で、地下水への影響を調べるためタンクの周辺に新たに掘った2本目の井戸の水からも、ストロンチウムなどのベータ線という種類の放射線を出す放射性物質が高い値で検出されました。

東京電力は地下の汚染が拡大しているとみて調べています。


福島第一原発では先月、4号機の山側にあるタンクから、高濃度の汚染水300トン余りが漏れ、一部が側溝を通じて、原発の専用港の外の海に流出したおそれがあります。

東京電力が問題のタンクのおよそ20メートル北側に新たに掘った井戸で8日採取した水を調べたところ、ストロンチウムなどのベータ線という種類の放射線を出す放射性物質が1リットル当たり3200ベクレルという高い値で検出されました。





今月4日にはタンクの南側の井戸の水からも放射性物質が検出されていて、今回はその値よりさらに高く、東京電力は漏れ出した汚染水が地下水に到達し、汚染が拡大しているとみています。




100メートル余り海側には、建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に放流するための井戸があり、影響が懸念されていて、東京電力はさらに観測用の井戸を増やして詳しく調べることにしています。

一方、高濃度の汚染水がたまっている1号機のタービン建屋のすぐ海側の井戸で今月5日に採取した水から放射性物質のトリチウムが1リットル当たり8万ベクレルという高い値で検出されました。
この井戸は原発事故の前から設置されていて、今回、監視を強化するためにほぼ1年ぶりに分析したところ、濃度は上昇していました。

東京電力は「継続的に見ていかないと原因や傾向はわからない」としています。