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2013/08/31

東京都立川市の昭和天皇記念館で「摂政宮と関東大震災」

9・1皇室記録展示 あすから立川・昭和天皇記念館

2013年8月31日 夕刊




 発生から九十年を迎える関東大震災で、震災対応に奔走した皇室や宮内省(現・宮内庁)の動きを記録した文書や写真など五十三点を展示する「摂政宮(せっしょうのみや)と関東大震災」が九月一日から、東京都立川市の昭和天皇記念館で始まる。宮内庁宮内公文書館所蔵の資料がほとんどで、展示は初めて。十二月一日まで。 (北爪三記)


 当時、政務を執る摂政だった皇太子時代の昭和天皇が一九二三年九月十五日、東京・上野などの被災地を視察した写真や、その様子を伝える東宮職の日誌が並ぶ。明治以降、被災地には側近が派遣されるのが常で、摂政や皇太子が直接、視察するのは昭和天皇が初めてだった。


 貞明(ていめい)皇后が九月二十九日に上野公園内の被災者を見舞った写真も展示。女性や子どもを案じた貞明皇后の発案で被災地を車で回った医療組織「宮内省巡回救療班」のビラや日誌も並ぶ。


 震災による原版焼失などで発行中止となった昭和天皇の婚儀を記念する切手の図案や、震災翌年の歌会始に昭和天皇が詠んだ歌の懐紙もある。宮内公文書館の担当者は「関東大震災時の宮内省の記録は詳細に残されている」と話す。


 月曜休館で、入館は一般五百円、六十五歳以上四百円、大学生と高校生三百円、小中学生百円。問い合わせは、国営昭和記念公園の花みどり文化センター内にある昭和天皇記念館=電042(540)0429=へ。