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2012/04/20

青森県弘前市の「東照宮」が破産 本殿は競売へ

青森の「東照宮」が破産、本殿売却へ

 青森県弘前市にある国の重要文化財「東照宮本殿」を所有する宗教法人東照宮(同市)が青森地裁弘前支部に自己破産を申請し、6日付で破産手続きの開始決定を受けていたことが19日分かった。本殿は売却される見通し。

 帝国データバンクによると、負債は約1億2700万円。結婚式場への過大投資などで経営難に陥る中、神社資産への抵当権をめぐる訴訟で敗訴、2007年以降は宗教活動を停止していた。(2012/04/19-13:35)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012041900497



倒産・動向記事




2012/04/20(金)重文指定「東照宮本殿」所有
東照宮
破産手続き開始決定受ける
負債1億2700万円
TDB企業コード:144006117
「青森」 東照宮(基本財産の総額900万円、弘前市大字笹森町38、代表役員工藤均氏)は、3月30日に青森地裁弘前支部へ自己破産を申請していたが、4月6日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は三上和秀弁護士(弘前市大字下白銀町15-7、電話0172-31-0251)。債権届け出期間は5月7日までで、財産状況報告集会期日は7月9日午前11時。

 当神社は、1617年(元和3年)に創建され、1624年(寛永元年)に現所へ移転、1953年(昭和28年)3月に法人改組された。1953年には本殿が国重要文化財(重文)に指定されていた。

 しかし、90年代に隣接地で運営していた結婚式場への過大投資などで経営難に陥り、その後、債権者による神社資産への抵当権設定、拝殿や社務所の競売などが宗教法人法違反の可能性があるとして訴訟問題となっていた。抵当権の有効性を巡る訴訟で東照宮側が敗訴した2007年以降は、一切の宗教活動を停止し、休眠状態となっていた。その後も債務整理に進展はみられず、今回の措置となった。

 負債は約1億2700万円。




えっ神社が…全国2例目破産 重文の本殿競売へ

 青森県弘前市の弘前東照宮にある、国の重要文化財「東照宮本殿」が、競売などで売却される見通しであることが19日、分かった。所有する宗教法人東照宮(弘前市)が、青森地裁から破産手続きの開始決定を受けた。文化庁によると、重文指定された建造物の売却はこれまでほとんど例がなく、保存や公開がきちんと行われるか、不安視する声も上がっている。
 県神社庁によると、破産手続きの開始決定は今月6日付で、負債総額は2億円以上。神社本庁(東京)によると、神社の破産は2003年の伊勢山皇大神宮(横浜市)以来、全国で2例目。
 弘前東照宮本殿は1628年、江戸時代の寛永5年建立で、1953年(昭28)に重文指定。本殿の売却方針に、同庁参事も務める東照宮の工藤均代表役員は「文化的に価値あるものなのに申し訳ないが万策尽きた」と話す。
 神社など宗教法人の収益活動は、厄払いやおみくじ、お守り販売など本来の宗教活動のほか、不動産売買など34種の“副業”が認められている。
 東照宮の破産は“副業”が元凶。先々代の宮司が結婚式場の経営に行き詰まり無断で土地や建物を抵当に入れ、借金を重ねていたことが2005年に表面化。後継の宮司らは抵当権の無効を訴え提訴したが却下され、08年に本殿以外の建物と土地が競売に。東京の不動産会社が買い受けた。
 土地が人手に渡ったことで、東照宮側は本殿に立ち入れなくなり、本来の宗教活動を行うのも不可能に。先月30日、破産手続きの開始申し立てに踏み切った。
 重要文化財指定建造物は19日現在、2386件(国宝216件含む)。文化庁によると、重文建造物の売却は09年に競売にかけられ、滋賀県内の宗教法人が落札した円満院(大津市)の「宸殿(しんでん)」の例があるものの「極めて異例」という。
 絵画などの個人的売買には事前届け出が必要だが、建造物に関しては民法の手続きが優先されるため、事前に届け出なくても競売にかけられる。「重文だと知らずに買った人が取り壊してしまうことも考えられる。破産管財人には、競売前の警告を徹底するよう指導したい」と文化庁。
 破産管財人の弁護士によると、東照宮の土地を所有する会社に競売参加を打診しているが返答がないという。部外者が境内に入れないため本殿を所有しても公開、保全は難しく、競売にしても一般への売却が見込めないとした上で「弘前市など自治体が引き取り、別の場所に移築して公開するのが望ましい」としている。
[ 2012年4月20日 06:00 ]





弘前東照宮が破産手続き

 弘前市笹森町の宗教法人・東照宮(工藤均代表役員)は18日までに、青森地裁弘前支部に破産手続きの開始申し立てを行い、同支部から開始決定を受けた。工藤代表役員によると、負債総額は2億円超。決定は今月6日付。神社本庁(東京)によると、神社の破産は、2003年の伊勢山皇大神宮(横浜市)に続き全国で2例目という。国重要文化財(重文)になっている東照宮の本殿は今後、競売などにより売却される見通し。また、東照宮は宗教法人格を債権者集会が行われる7月9日以降に消滅させる予定。
 東照宮は先々代の宮司が結婚披露宴会場の経営に窮し多額の債務を抱えたため、08年、境内に加え、拝殿や社務所などが競売にかけられた。以来、本殿は東照宮が所有し、土地は東京都の不動産会社が所有するという状態が続き、境内は荒廃が進んでいた。
 東照宮代表役員の工藤氏はもともと県神社庁の参事。東照宮と不動産会社の抵当権設定をめぐる裁判が決着した07年に、東照宮清算のために代表役員に就任した。  工藤代表役員によると、東照宮は弘前藩とゆかりがあり、全国に数ある東照宮の中でも古く、約400年の歴史がある。工藤代表役員は「痛恨の極み」とした上で、破産申請については「(存続に向け)やることはやった。選択肢がない中で、やむを得なかった」と苦渋に満ちた表情で語った。
 一方、3月30日に青森地裁弘前支部に提出した破産手続き開始申立書では「重要文化財であるなどの事情もある」などと取り扱いに配慮を求めていた。
 今後、東照宮は競売にかけられる可能性もある。文化庁によると、重文の競売は数は多くないが、過去に例があるという。同庁参事官建造物担当の冨田文雄登録係長は「現時点では、破産開始手続きの情報収集に努めている。破産管財人や新しい所有者に文化財保護法や制約を説明することになる」と語った。
 県教委文化財保護課の稲葉克徳総括主幹は「文化庁、弘前市と連携を図りながら、債権者集会の状況を見守る」と話した。
 東照宮の破産管財人の三上和秀弁護士(弘前市)は今後、資産調査をした上で、財産を確定させる。債権者集会は7月9日、青森地裁弘前支部で開かれる。





弘前・東照宮、破産手続き開始

 2012年04月20日
 弘前市笹森町の東照宮本殿を所有する宗教法人・東照宮(工藤均代表役員)が、6日付で、青森地裁弘前支部から破産手続きの開始決定を受けたことが分かった。国の重要文化財の本殿については、破産管財人が自治体を含めて引き取り先を探すことになった。
 破産手続き開始の決定は、18日付の官報で公告された。それによると、破産管財人は三上和秀弁護士(弘前市)。破産債権の届け出は5月7日までで、債権者集会は7月9日に開かれる。工藤代表役員によると、負債総額は約2億円。
 東照宮は、先々代の宮司が神社本庁(東京都)の承認を得ないまま境内に結婚式場を建て、経営が悪化し負債を抱えた。土地や一部建物が競売にかけられるなどして、東京の不動産業者が所有。本殿は東照宮が所有している。県神社庁参事の工藤さんが宗教法人を清算するため役員に就いた。
 県神社庁参事でもある工藤代表役員は破産手続きについて「いろいろ手立てを尽くしてきたが、方策もつき、本当にやむを得なかった」と話す。
 先々代の宮司の時にすでに修理しなければならない年限を迎えていたという。宗教法人として重文を維持管理しなければならなかったが、できなかった。祭事など宗教活動ができない状況では収入がないため、「債務の返済は無理で、修理もできない状態だった」と言う。このため、神社本庁と協議して、宗教法人を清算することにした。債権者は、課税に関わる自治体を除いて4団体(県内1、県外3)とみられている。
 神社本庁によると、同庁に属する宗教法人の破産は、全国でも2例目。東照宮は「弘前東照宮」として親しまれ、1953(昭和28)年に本殿が重要文化財に指定された。
 弘前市の葛西憲之市長は「驚いている。固定資産税の課税のこともあるが、なにより(東照宮本殿は)重文でもあり、市として何ができるのか、検討していきたい」と話した。