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2012/02/24

「マンハッタン計画」の参加者らが1940年代、核の均衡による抑止力を認識して意図的にソ連に協力?

2012年2月24日13時51分
ソ連の原爆開発、米学者が手助け? プーチン氏語る
 ソ連の原爆開発には米側の科学者の手助けがあった――。ロシアのプーチン首相が22日、モスクワ近郊で軍部隊を視察した際にそんな見方を披露した。米国による核兵器の独占に危機感を抱いた科学者らが、意図的にソ連側に情報を提供したという内容だ。

 インタファクス通信によると、プーチン氏は米ロの戦略核のバランス維持が必要だと指摘。その実例として、米国の原爆開発プロジェクト「マンハッタン計画」の参加者らが1940年代、核の均衡による抑止力を認識して意図的にソ連に協力するに至った、との見方を示した。

 プーチン氏は「米国に核兵器があってソ連にまだない時、情報の大部分を対外情報機関のラインで受け取った。マイクロフィルムとかではなく、文字通りスーツケースでだ」と述べた。






以下、備忘録


マンハッタン計画



ロバート・オッペンハイマー


ヴィシュヌ神
神妃(妻)はラクシュミーで、ヴィシュヌの化身に対応して妻として寄り添っている。


吉祥天



「吉川祥子」



…オウムは信者を「原発作業員」として各地の原発に潜入させていたという。








専門家も「すごい資料だ」

しかし、村井が知っていた事実、語りすぎてしまうかもしれなかった事実はオウム真理教「科学技術省」トップという彼の立場を考えたときに、偽ドル、サリンだけにはとどまらず、さらに深い第三の秘密まで白日のもとにさらけ出す危険性を、じつははらんでいたのである。

ここに取材班が入手した、膨大な機密書類の束がある。 一枚一枚をめくっていくと、さまざまな図面、設計図、人員配置表、各種のメンテナンスのマニュアル、作業工程表などが混在しているのがわかる。表題の打たれていないものも多いが、いくつかの文書には次のような文字が見える。

「原子カプラント定検および増設・改良工事」
「原子カプラント主要工程表(社外秘)」
「5号機R/B地階サーベイ記録」
「原子炉PCV全体図」
「原子炉班体制業務分担表2号機」
「標準部品表示基準」

実はこの書類は、現在稼働中の日本の原発についての、膨大な機密書類の束なのである。われわれが入手したのは、東京電カ福島第一原発、同第二原発と、中部電力浜岡原発(静岡県)、さらには、石川島播磨重工業原子力事業部などの研究施設のものだ。いずれも公開されているものではない。書類は、原子炉のボルトの位置、管の口径、内寸、メ一ターの位置、全体図におよぶ。

民間の原発監視機関でもある原子力資料情報室(東京)の上澤千尋氏に、いくつかの資料を見てもらい、コメントを寄せてもらった。「これはすごいですね。一般公開されているものでは、ここまで詳しく書かれているものはありません。しかし、これには部品の材料配分、どういうステンレスを使っているかが明記されています。私もはじめて見ました。

また、ここに含まれている詳細な検査記録のようなものは、情報公開の対象にもなりません。なぜなら、検査をして問題がなければ、問題がなかったという事実だけが重要であって、作業工程や数字を公開するのは意味がないという孝え方からです。もちろん、それは原発側、企業側の言い分なんですがね」

一般の目にふれる原発関係の資料は、重要な部分はすべて真っ白なのだという。原子力資料情報室の所有する資料でも、枠取りだけが印刷されて、各原子力発電所の次のような文面の判が押されているものが多い。『この資料はメーカーの未出版特許情報、ノウハウ等の機密情報を含んでおりますので、該当部分については非公開とさせて頂きます』と。

「要は、企業秘密なんですよ。寸法、計算プログラム、設計図面、材料の分量などは、すべて“白ヌキ”の対象になるんです」

さらに目を通してもらう。

「これはBWR型。(東芝・日立・石川島播磨の3社産業グループのつくる沸騰水型原発)のものですね。作業過程のチェック・シートとか運転記録などは、運転技術レベルの低い国にとっては非常に参考になるでしょう。
この資料を見ただけで、いつ、どこで、どの原発がどのような処理を施されたかがわかります。その上、配管とバルブの位置もわかります。どのバルブがどれだけ腐食していたのかが、記録に残っています」

どうやら、かなりの機密資料であることだけは間違いがなさそうである。

出所を明らかにしてしまえば、これらの機密書類は、オウム真理教の中から出てきたのである。

オウム真理教「科学技術省」では、組織的に原発の機密資料を入手しようとしていた。'90年代のはじめ頃から、常時、各地の原発に下請け要員などの資格で作業員を潜入させていた。オウムの信者たちは、下請け作業員として各地の原発をまわり、あるいは研究員を教団に勧誘することを行っていた。そして、これらの原発、原子炉についての機密データの収集を命じたのは、他ならぬ「科学技術省」長官の立場にいる村井秀夫だった。

「カルマが落ちる」と言われ

当時、その村井の指示のもとに、原発作業員として各地の原発に潜入していた元オウム信者の、次のような証言がある。

「ある時、村井さんとの雑談のなかで原発の話が出ました。私が原発で仕事をしたことがあると言うと、
『今度、行くときにはどんな資料でもいいから持ってこい写真もとってこい、これはいいデータとして使える。持ってくれば、カルマが落ちるぞ。救済につながるから、頑張れ。行くときが決まったら直接、私に連絡しろ。具体的な原発の名前と仕事の内容も知りたい』
と言われました。
原発は意外と管理が甘くて、資料などを外部に持ち出すことや出入りも簡単でした。
私は結局、次に行く機会がなくて駄目でしたけど、村井さんはほかの信者にも、『原発に働きに行く人間はいないか』
と聞いたりしていました。
原発で働くと給料がいいものですから、それだけ教団に多くのお布施もできるのです。
私には原発のなにが役に立つのか、参考になるのか、まったくわかりませんでしたが、村井さんは、
『オレは専門だから、たいていのことは見ればわかる』
と話していました。
これは、別の信者の話ですが、ある信者が。『科学技術省』のスタッフに原発から持ってきた数枚の資料を渡したときに、
『よくやったぞ。功績があれば、ステージもあがるぞ』
と村井さんに言われたそうです。
村井さんは亡くなる3~4ヵ月前にも、
『原発にはもっと人を送ってもいいな』
と言っていました」

原発で働いていたもうひとりのオウム信者の証言は、さらに衝撃的である。

「オウムから原発に働きに行っていたのは、200人はくだらないですね。
きっかけは山口県の信者でUさんという人が、人材派遣業をやっており、その会社が原発からの仕事を受けていたからです。当時、信者の間では、お布施がたっぷりできる仕事がある、と噂になっていました。それが原発でした。近所の安いアパートとか下宿に泊まり込みで、仕事をします。一度行くと、3~4ヵ月働きました。給料は月に40万~50万円くらいになりましたね。
Uさんは全国各地の原発に多くの人間を送り込んでいました。原発は、意外なことに管理がいい加減で、資料のコピーもとり放題でしたし、施設内の出入りも自由。原発の中心部のプールも、写真撮影できると思ったほどでした。
また、その気になれば爆弾を仕掛けるくらいのことはいくらでもできました。金属探知機はあるにはあるのですが、プラスチック爆弾なら問題はないですし、そんなことをしなくても、金属探知機を通るときには、荷物は探知機の横からいくらでも手渡しできましたから。
私は上く配管検査をやらされましたが、最初に赤い液体を塗ってから、次に白い液体を塗って配管の不備を調べます。ほんとうは資材とかが必要な部分もあるのでしょうが、まったく要求されたことはありません。
もし、麻原がそのことを知り、目をつけていれば、大変なことになったのではないでしょうか」

資料が北朝鮮に流れた可能性

取材班は、この証言のなかにでてきたUという人材派遣会社および科学機器検査会社の社長であり、もとオウム信者とされている人物に何度か連絡をとろうとしたが、現在までのところ行方が不明である。しかし、ここに紹介した元オウム信考の証言と手もとの機密書類の束だけでも、オウム真理教が各地の原発の機密資料収集に手を染めていた事実は疑いえないだろう。

9月末に茨城県東海村で起こった核燃料の臨界事故、その数日後にとなりの韓国・慶尚北道で起こった月城原子力発電所3号機の事故と同じような事件が、オウムの言う「ハルマゲドン」として実際に引き起こされたとしても不思議ではなかったことを、この事実は教えている。

しかし、オウムはそのことを実行に移さなかった。このことはすべての資料と情報が村井「科学技術省」長官のもとに、留め置かれたことを示している。

なぜか?

村井は、これらの資料を大量に収集し、どのように使おうとしていたのだろうか。ここで、思い出さねばならないのは、村井が早川紀代秀「建設省」長官とともに、たびたびロシアに出国していたという事実である。

さらに早川はロシアを経由して、たびたび北朝鮮に渡り、その北朝鮮側の窓口が朝鮮労働党の「第二経済委員会」であったであろうことも指摘した。

オウム真理教の総勢200人にのぼる信者によって収集された日本の原発の機密資料が、じつは、この早川ルートによって北朝鮮に流出していた可能性が、ここに浮かび上がってきたのである。

さらに、このルートを通じて流出した機密資料は、じつは原発の資料だけにとどまらず、さまざまなハイテク技術、最先端科学技術の膨大なデータであった可能性が、闇のなかから浮かび上がってきたのである。

オウム真理教「科学技術省」長官・村井秀夫刺殺事件の背景には巨大な国際謀略が渦を巻いていた。

(文中敬称略、以下次号)

■取材協力 時任兼作、今若孝夫、加藤康夫(ジャーナリスト)

朝鮮半島(韓国民団と韓国・朝鮮総連と北朝鮮)北朝鮮と朝鮮総連