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2011/11/21

ハンガリー政府がIMFとEUに支援を要請

ハンガリー、IMFとEUに金融支援を打診
2011年 11月 21日 23:09 JST
 [ブダペスト 21日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)は21日、ハンガリー政府から金融支援を求める打診があったことを明らかにした。
 ハンガリーはこれまで国際支援を拒む方針を堅持してきたものの、ユーロ圏債務危機に加え、同国の精彩を欠く景気見通しや格下げの可能性を背景に、政策を反転させる格好となった。


 IMFのラガルド専務理事は声明で「IMFはハンガリー当局から、金融支援の可能性を探る要請を受けた。同国当局は同様の要請を欧州委員会にも送り、IMFか欧州委から得られた支援を危機の予防手段としたい意向を伝えてきた」と述べた。

 さらに、現在ブダペスト入りしているIMFのチームがワシントンに戻り、理事会と協議する方針を示した。

 欧州委も声明で「ハンガリー当局からこの日、EUによる金融支援の可能性をめぐる要請を受け取った。ハンガリーは、EUから受けるいかなる支援も予防的措置になるという考えも表明した」とした。

 ハンガリーの通貨フォリントEURHUF=D2は、同国の格付け同国が注目されるなか、前営業日の上げを一部削った。前営業日は、同国がIMFと新たな形での協調をめぐり協議を開始する方針を示したことを受け急伸していた。







ハンガリー、EUとIMFに支援要請 欧州危機拡大
2011/11/21 22:40
 【ブリュッセル=瀬能繁】ハンガリー政府は21日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に金融支援を要請した。ギリシャを発端とする南欧諸国の債務危機の余波でハンガリーからの資金流出が加速し、通貨フォリントが急落した背景がある。EUとIMFの支援で緊急時の資金繰りに万全を期す狙いだが、危機が広範囲に及んだことが改めて鮮明となった。

 EUの欧州委員会やIMFによると、ハンガリー政府が要請したのは予防的融資。直ちに財政赤字を穴埋めするための資金ではなく、金融市場が一段と悪化する事態に備え、EUとIMFからあらかじめ緊急時の融資枠を確保する目的だ。

 欧州委によると、ハンガリーは2012年に2年ぶりに財政赤字に転落、実質経済成長率も0.5%にとどまる見通し。米格付け会社がハンガリー国債を格下げ方向で見直すと表明し、通貨安が加速した。

 ハンガリーにはオーストリアやドイツ、イタリアなど西欧の銀行が進出、地場銀行を傘下に収めた例が多い。ハンガリーの信用不安の背景には、銀行間市場での資金調達難や自己資本増強に直面する西欧銀行が資産を圧縮するため、資金を引き揚げた事情もあるとみられる。





ハンガリーは格下げ回避も、IMFとの合意目指す方針で-中銀当局者
 11月20日(ブルームバーグ):ハンガリーは国際通貨基金(IMF)との合意を目指していると表明したことで、信用格付けのジャンク級への引き下げは免れるもようだと、同国中央銀行の金融政策委員会メンバー、フェレンツ・ゲルハルト氏が20日指摘した。

  ゲルハルト氏はテレビ局ATVの番組で、IMFとの合意の可能性に関する「発表があったこともあり、ハンガリー債がジャンク級に格下げされる差し迫った脅威はないとみている」と語った。

  ハンガリーは今週、IMF支援を拒む従来の方針を撤回し、IMFとの合意を目指していると表明した。同国は大手格付け会社3社による格付けがすべて投資適格級の最低水準。通貨フォリントは対ユーロで過去最安値を更新、国債利回りは急上昇し、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は今月、同国の格付けを投資不適格級に引き下げる可能性があると発表していた。

  ゲルハルト氏は、予想されるIMFとの合意でハンガリーの評価は「変わる」と述べ、フォリントへの圧力緩和に向け市場の「好意」を取り戻す必要があると指摘。「そのためにIMFとの合意が必要だ」と強調した。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=amQ8l25oAtrE