2011年9月10日9時57分
東京電力は10日、福島第一原発3号機の建屋上部のがれき撤去作業を始めた。3号機は、爆発のため、建屋の天井や外壁が損傷し、がれきが積み重なっている。来夏ごろまでに取り除き、建屋内の燃料取り出しにつなげる。
作業員の被曝(ひばく)を避けるため、撤去作業には遠隔操作式の解体重機を使う。原子炉建屋周辺に「コ」の字形の作業台(高さ30メートル、幅8メートル、総延長150メートル)を作り、その上に重機を載せる。がれきの総量は約3500立方メートルと見ている。取り除いたがれきは表面線量を測定し、線量の大きさごとに分別して保管する。
4号機でも9月中旬ごろから、建屋のがれきの撤去を進める。作業エリアの空間線量が比較的低いため、人がのる大型重機で解体作業をする。高所散水車で飛散防止材の散布をしながら撤去する。4号機の使用済み燃料プールの表面に水に浮くカバーをして、がれきがプール内に落ちてこないよう防護する。(今直也)