福島第1原発事故で、東京電力は24日、2、3号機原子炉建屋内を撮影した動画を公表した。いずれも原子炉の真上部分から蒸気が上っている様子が写っており、松本純一原子力・立地本部長代理は「原子炉の冷却水などが接続部分から出ているのではないか」とみている。
東電によると、映像は原子炉建屋から放出されている放射性物質を含んだ空気を採取する機械にビデオカメラを取り付けて、無人操作で撮影。2号機は今月17日に同建屋の開口部から、大破している3号機は先月24日に屋上部から、それぞれ5階の様子を調べた。
2号機は原子炉上部を囲っている不燃シートの柵付近、3号機は原子炉に続く隙間付近で蒸気が確認され、原子炉冷却で注入した水の一部が湯気となって出ているとみられる。(2011/09/24-20:03)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011092400336
原子炉上部から上る湯気 東電が動画公開
東京電力は24日、福島第1原発2、3号機の上部から原子炉建屋の中を撮影した動画を公開した。撮影は2号機が17日、3号機が8月24日。原子炉の上部から湯気が立ち上っている様子が分かる。原子炉から漏れた水蒸気の可能性もあるが、東電は、この湯気に含まれる放射性物質を測定したり、水の由来を特定するのは難しいとしている。
また、8月17日から9月7日にかけて撮影した5、6号機の建屋内部などの写真約40枚も公開した。同社のウェブサイトから閲覧できる。
2011/09/24 22:47 【共同通信】
3号機原子炉建屋、立ち上がる湯気 東電が映像公開
2011年9月24日21時3分
東京電力は24日、福島第一原子力発電所3号機の上空からの映像を公開した。屋根が事故時の爆発で吹き飛んだ原子炉建屋からは湯気が立ち上っているのが見えた。東電は「湯気の下には原子炉がある。原子炉から漏れた水蒸気が立ち上っているのか、雨が入り込んで原子炉のふたの熱で蒸発しているのではないか」と話している。
東電は8月24日に3号機の原子炉建屋上空の放射性物質をクレーンで測定した際、クレーンに付けたカメラで撮影したという。2号機でも9月17日に原子炉建屋の最上階の様子をカメラで撮影したところ、原子炉から湯気が立ち上っていたという。
また今回、福島第一原発5、6号機の写真も公開した。タービン建屋地下の配管がちぎれたり、屋外の点検用クレーンが倒れたりしていた。東電はこの二つの原子炉では「安全上重要な設備には影響がなかった」と話した。(杉本崇)
2・3号機、調査時に撮影の映像公開
福島第一原発の事故で、東京電力は2号機と3号機で放射性物質の放出状況を調査した際の映像を公開しました。
こちらが先週、2号機から放射性物質がどのくらい放出されているか調査した際に撮影された映像です。右下の赤いところは原子炉の真上の部分で、湯気が上がっているのが見えます。
冷却のために原子炉に注いだ水が燃料に触れて水蒸気になり、格納容器の外に漏れ出しているとみられます。
一方、こちらは3号機を上から撮影した映像です。水素爆発で吹き飛んだガレキが大量に積もっていて、下にある原子炉を覆い隠しています。ガレキの隙間からは2号機と同様に湯気が上がっています。
現在、1号機から4号機では1時間あたりあわせて2億ベクレルの放射性物質が放出されていて、東京電力では1号機で原子炉建屋カバーの設置を進めるなど放出を抑える対策を進めています。(24日20:36)