8月20日 11時8分
東日本大震災の被災地で、鉛やヒ素などの有害物質が壊れた車などから土壌に流出していないか環境省が調べたところ、調査したおよそ4分の1の地点で何らかの物質が基準値を超えたことが分かりました。環境省は「健康に影響はない」としていますが、今後も調査を続けることにしています。
環境省は、ことし6月から7月にかけて、岩手、宮城、福島の3つの県の沿岸部でヒ素や鉛、PCB=ポリ塩化ビフェニルなどの有害物質が土壌に含まれていないか調査を行いました。
その結果、PCBやダイオキシン類は濃度が基準値を下回りましたが、鉛、水銀、ヒ素、フッ素の4種類については、調査した78の地点中、およそ4分の1の20地点で、いずれかの物質が基準値を超えました。
このうち、▽岩手県では16地点のうち5地点▽宮城県では49地点のうち8地点▽福島県では13地点のうち7地点で基準値を超えていて、海底に堆積していたヒ素が津波で陸地に巻き上げられたり、車のバッテリーから鉛が流出したりしたことが原因とみられています。
濃度は最大で基準値の3.6倍で、長年にわたり井戸水を飲むなどしない限り、健康に影響はないということですが、環境省は測定地点を増やしてさらに調査を続けることにしています。
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