7月31日 7時15分
31日朝早く、福島県沖で地震があり、福島県楢葉町と川内村で震度5強の揺れを観測しました。東北などでは大雨で地盤が緩み、土砂災害の危険性が高くなっていることから、気象庁は、余震による強い揺れに十分注意するよう呼びかけています。
31日午前3時53分ごろ、福島県沖で地震があり、福島県楢葉町と川内村で震度5強の揺れを観測したほか、福島県郡山市やいわき市、茨城県日立市、それに栃木県大田原市などで震度5弱の揺れを観測しました。
また、盛岡市や仙台市宮城野区、福島市、それに宇都宮市など、東北と関東の各地で震度4の揺れを観測し、北海道から近畿にかけての広い範囲で震度3から1の揺れを観測しました。この地震による津波はありませんでした。
気象庁の観測によりますと、震源の深さは57キロで、地震の規模を示すマグニチュードは6.5と推定されています。今回の地震について、気象庁はことし3月に起きた巨大地震の余震とみています。
今回の地震について、記者会見した気象庁の永井章地震津波監視課長は「太平洋プレートと呼ばれる海底の岩盤の内部で起きた「逆断層」と呼ばれるタイプの地震と推定される」と説明しました。
そのうえで「巨大地震の余震活動は活発な状況が続いている。さらに新潟県や東北地方では大雨が降って地盤が緩み、落石や土砂災害の危険性がこれまでよりも高まっている。今後、余震による強い揺れや雨には十分注意してほしい」と呼びかけました。
福島で震度5強=7人けが、原発異常なし
31日午前3時54分ごろ、福島県を中心に東北や関東甲信越地方で地震があり、同県楢葉町や川内村で震度5強の揺れを観測した。気象庁によると、東日本大震災の巨大地震の余震で、震源地は福島県沖。震源の深さは約57キロ、地震の規模(マグニチュード)は6.5と推定される。この地震で7人が負傷した。津波の心配はないという。
総務省消防庁のまとめでは、福島県郡山市で2人、仙台市で1人、水戸市など茨城県内で4人の計7人が負傷した。
東京電力によると、この地震で福島第1原発に異常はなく、1~3号機の原子炉注水も継続した。楢葉町にある福島第2原発でも異常は確認されていないという。
気象庁の永井章・地震津波監視課長は記者会見で、「東北や北陸では雨と余震で土砂災害の危険性が高まっている」と指摘。今後も震度5クラスで津波を引き起こすような地震が発生する可能性が高いとして注意を呼び掛けた。(2011/07/31-08:47)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011073100014