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2011/05/16

菅直人首相は3月12日に福島第1原発を視察したことをめぐり、格納容器破損の可能性があることを知った上で、あえて実施したことを明らかにした。

菅首相 格納容器破損の可能性を認識…震災翌日の視察前に
 菅直人首相は16日の衆院予算委員会で、東日本大震災発生翌日の3月12日に福島第1原発を視察したことをめぐり、格納容器破損の可能性があることを知った上で、あえて実施したことを明らかにした。「放置すれば格納容器にひび割れが起こりえた。だからこそ(視察前に蒸気を排出する)ベントが必要だと言った」と述べた。

 視察に同行した原子力安全委員会の班目春樹委員長も「格納容器が破裂する可能性があることは認識していたし、(首相に)助言した」と答弁した。

 首相は視察に踏み切った理由について、東京電力へのベント指示がなかなか実施されなかったとした上で「陣頭指揮を執るには現地の関係者ときちんと会うことが重要と考えた」と強調。質問した自民党の西村康稔氏は「首相官邸で指揮を執るのが最高指揮者のあなたの仕事だ」と指摘し、防護服を着ずに現場に行ったことを批判した。

[ 2011年5月16日 13:40 ]





福島第1原発事故 班目委員長、原子炉格納容器破裂の可能性を菅首相の視察前に助言

菅首相が、福島第1原発事故の翌日にヘリコプターで現地を視察したことに関連して、原子力安全委員会の班目委員長は16日、原発事故発生直後から原子炉格納容器の破裂の可能性を認識し、菅首相にも視察前に助言していたことを明らかにした。

原子力委員会の班目委員長は正午前、「格納容器が破裂する可能性があるということは認識してましたし、そのようなことは(菅首相に)助言していたと思います」と述べた。

これについて、菅首相も「格納容器の内圧が上がれば、損傷を来すおそれがあるとの認識はあった」と説明した。

野党は、菅首相が防護服も着ないで視察したことを指摘し、原子炉の圧力を低下させる「ベント作業」が遅れたと追及している。
(05/16 14:09)







福島第1原発:「格納容器破裂も」 首相視察前に進言

 原子力安全委員会の班目春樹委員長は16日の衆院予算委員会で、震災直後の3月12日に菅直人首相が福島第1原発を視察する前に「圧力を下げる(ため蒸気を排出する)ベントを行わなければ、原発の格納容器が破裂する可能性がある」と首相らに進言していたことを明らかにした。また「ベントがここまで遅くならなければ事態の悪化は防げた」との見方も示した。

 質問した西村康稔氏(自民)が「破裂の可能性があるのになぜ視察したのか」と批判したのに対し首相は「陣頭指揮を執るには現地関係者ときちんと会うことが重要と考えた」と反論。枝野幸男官房長官も16日の会見で、「(視察中に破損するという)話はなかった」と述べた。

 また首相は、同原発4号機で使用済み核燃料の入っているプールの水温が急上昇したことについて「心配の種になった」と指摘。「原子炉と同時に使用済み燃料が(安全に処理される)サイクルに乗っていないことも検証しなければならない」と述べ、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再利用する「核燃料サイクル」のあり方も含め、見直す考えを示した。【松尾良、念佛明奈】

毎日新聞 2011年5月16日 20時10分(最終更新 5月16日 23時13分)








5月16日衆院予算委員会 班目春樹 菅直人 海江田















2011/03/12
平成23年3月12日(土)午前2-内閣官房長官記者会見
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4477.html







平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震について
平成23年3月12日(2:30)現在
緊急災害対策本部
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/jisin/20110311miyagi/201103120230.pdf




平成23年3月13日 経済産業省 原子力安全・保安院
地震被害情報(第17報) (3月13日 0時00分現在)
http://www.meti.go.jp/press/20110313001/20110313001.pdf






2011年3月29日 読売新聞
総理「少し勉強したい」と原発視察、批判相次ぐ


 政府の原子力安全委員会の班目春樹委員長は28日の参院予算委員会で、東日本巨大地震発生の翌12日に菅首相が東京電力福島第一原子力発電所を視察したことについて、「首相が『原子力について少し勉強したい』ということで私が同行した」と明らかにした。 班目氏は「現地で首相が行ったことで何か混乱があったとは承知していない」と述べたが、首相の「勉強目的の視察」が初動の遅れにつながったとの批判が野党などから相次いでいる。

 首相は12日午前7時過ぎにヘリコプターで同発電所を訪れ、約50分滞在して東電職員らから状況の説明を受け、その後、宮城・福島両県を空から視察した後、帰京した。

 28日の参院予算委員会では、佐藤ゆかり氏(自民党)が「被災した福島原発を視察したことによって、初動が遅れたとの指摘もある。(原子炉内の圧力を弁から逃す)ベントの作業が遅れたという意見も現場から出ているようだ」とただした。

 池田元久経済産業副大臣は「ベントを早くやらなければならないと関係者は一致していた」と述べた。

 枝野官房長官らの説明などによると、原子力安全・保安院は地震が発生した11日の午後10時段階で、同原発2号機について、12日午前0時50分には燃料の溶融が起きると予測し、午前3時20分には弁を開放する作業(ベント)を行うとの評価を下していた。しかし、東京電力から「2号機の冷却装置が動いている」との報告があったため、12日は行われず、実施は15日午前0時2分だった。

 12日未明、1号機についても危険な状態が続き、政府はベントの実施を東電に指示したが、午前9時過ぎまで行われなかった。

(2011年3月29日00時15分 読売新聞)






原子炉格納容器の水蒸気を逃す「ベント」が遅れたことについては「電源を喪失し、放射線量が高い厳しい作業だった」と理由を説明、首相の視察が原因との見方を否定した。