福島第1原発:放射能に効くとハーブ販売容疑 3人逮捕
東京電力福島第1原発事故に便乗し、医薬品の承認を受けていない食品を「放射能に効く」と販売したとして、警視庁生活環境課は26日、東京都品川区西五反田、化粧品・健康食品卸業者「エイ・ツー・ゼット」社長、原田一弥容疑者(57)=同区=ら3人を薬事法違反容疑で逮捕したと発表した。3月24日以降、全国約200人に440本を販売し、400万円を売り上げたとみられている。
逮捕容疑は3~4月、医薬品の承認を受けていないナチュラルハーブ「ミネラルエッセンス」(1本100グラム)について、「内部被ばくを抑える効果が期待できる」「ヨウ素を取り込むと、放射線が排尿で体外に放出されやすくなる」とダイレクトメールで宣伝。医薬品販売業の許可がないのに千葉県の主婦(46)ら計5人に12本(総額10万500円)を販売したとしている。
生活環境課によると、原田容疑者は調べに対して「健康不安に便乗して、低迷する売り上げを増やしたいと思った」と容疑を認めているという。ナチュラルハーブの成分にはヨウ素が含まれるが、被ばくに効くという科学的根拠はないという。【村上尊一】
毎日新聞 2011年5月26日 11時48分(最終更新 5月26日 13時05分)