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2011/04/25

細野豪志首相補佐官は「放出源の情報が十分に得られず、実際の数値との整合性や運用省庁の調整に手間取った」と弁明

放射性物質の拡散試算公表 過去と今後のデータも

 福島第1原発事故で、政府と東京電力の事故対策統合本部は25日、放射性物質の拡散を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の試算図を今後すべて公表する方針を表明した。

 事故後に2千枚以上の試算図が作成されたが、公表されたのは2枚だけだったとして、政府の情報公開の在り方が問題視されていた。

 原子力安全委員会は25日、3月12日から4月24日までの周辺地域での累積放射線量について、3枚目の試算図を公表した。

 安全委によると、事故が起きた3月11日から毎時間の放射性物質の拡散予測図について、過去の分に加えて今後の分も更新していく。1時間にわたってヨウ素1ベクレルが放出されたと仮定し、大気中でどのように広がるか示す。毎時間の風向きを示す図なども公開する。

 累積の放射線量は随時公開するという。

 統合本部の事務局長を務める細野豪志首相補佐官は、拡散予測に必要な放射性物質の放出量などのデータが得られずにSPEEDIの試算結果の公表が遅れたとし、「率直におわびする」と述べた。

2011/04/25 21:08 【共同通信】





放射性物質の拡散予測公表、1時間ごとにサイトで
原子力安全委 2011/4/25 20:48
 国の原子力安全委員会は25日、東京電力福島第1原子力発電所から大気中への放射性物質の拡散を1時間ごとに計算した結果を毎日公表すると発表した。26日にホームページで公開する。3月12日~4月24日の積算放射線量の最新の試算結果も25日、公表した。原発から北西や南の方向に数値が高い地域が広がっている様子が鮮明になった。

 政府と東電で構成する福島原子力発電所事故対策統合本部が、25日開いた初の記者会見で明らかにした。

文部科学省が原子力安全技術センターに委託した「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」を使った計算の結果を公表する。

 SPEEDIは放射性物質の拡散を分析、予測するのに使う。開発・運用費は計113億円に達するが、結果の公表は3月23日と4月11日の2回だけで批判が出ていた。

 本部の事務局長を務める細野豪志首相補佐官は「放出源の情報が十分に得られず、実際の数値との整合性や運用省庁の調整に手間取った」と弁明。「素直におわびしたい」と陳謝した。

 今後公表する計算結果は福島第1原発から放射性ヨウ素が毎時1ベクレル放出されたと仮定。風速などをもとに、過去にどう広がったとみられるかを示す。3月11日午後4時以降の毎時の結果をホームページに載せる。拡散の傾向を読み取れ、周辺住民の行動の参考になる。

 同委は25日、SPEEDIを使って計算した放射線の積算線量の最新試算結果も公表した。前回の11日の試算結果と比べ、北西や南に放射線量の高い地域が拡大。前回は50~100ミリシーベルトだった福島県双葉町の一部が、今回は健康への影響が危惧される100ミリシーベルト以上の地域に入った。平常時の年間の放射線量許容限度である1ミリシーベルト以上の地域は福島市まで広がった。

 一方、文科省は25日、海洋での放射性物質の測定を強化すると発表した。福島第1原発周辺での採水を28カ所から34カ所に増やすほか、茨城県の沖合でも海上保安庁が5カ所で採水し、東京電力が分析する。従来の海面下1~2メートルと海底より約10メートル上の2カ所に加えて、海面と海底の中間付近の海水も調べる。

 また細野補佐官は高濃度汚染水の海洋への流出が、魚や海草に及ぼす影響の調査に近く乗り出す方針も明らかにした。

 原発関連の記者会見はこれまで経済産業省の原子力安全・保安院、原子力安全委員会、東電が個別に開いていた。