東日本大震災に伴う地盤沈下を巡り、国土交通省は28日、仙台平野(仙台市、宮城県名取市、亘理<わたり>町、山元町など)で、海抜0メートル以下の面積が震災前(3平方キロ)の5.3倍の16平方キロに広がったと発表した。仙台平野では海岸の堤防が全域で全半壊し、海岸沿いの砂丘も津波による浸食で部分的に消失。高潮や大雨による冠水のリスクが高まっており、復旧作業や住民の生活に影響が出そうだ。
国交省によると、震災後に0メートル以下に沈下したのは、仙台空港周辺や阿武隈川の河口付近など。大潮の満潮位(海抜0.7メートル)以下となる「海抜0メートル地帯」も、32平方キロから56平方キロと1.8倍に拡大。過去30年の最高潮位(海抜1.6メートル)以下となる地域も、83平方キロから111平方キロと1.3倍に広がった。
国土地理院の観測地点での沈下は既に判明していた。今回、地盤沈下が広範囲に発生していることが裏付けられた。【石原聖】
毎日新聞 2011年4月28日 21時39分(最終更新 4月28日 22時03分)
国土交通省