2011年4月19日19時3分
福島第一原発の事故をめぐり、国際的な原子力安全の専門家16人が国際原子力機関(IAEA)に再発防止に向けて声明文を提出した。事故について「比較的コストのかからない改善をしていれば、完全に回避できた可能性がある」と指摘している。日本原子力産業協会が19日、翻訳してウェブサイトに掲載した。
声明では、福島第一原発の安全対策について「確率の低い事象が重なることに対する考慮が十分でなかった」と指摘。拘束力や強制検査権のある国際規制機関の創設も提案している。
16人はロ、印、スウェーデンなど11カ国の専門家。米国スリーマイル島原発事故(1979年)の対応に当たったハロルド・デントン元米原子力規制委員会原子炉規制局長や、ピエール・タンギ元仏電力公社原子力安全監察総監、チェルノブイリ原発のニコライ・スタインベルグ元主任技師ら。