がれきが散乱する福島第一原発4号機の様子。15日夜、東京電力が公開した最新映像です。13日には、使用済み燃料プールの水から、通常より高い濃度の放射線物質が検出された4号機。その状態とは。
東京電力が公開した福島第一原発4号機の最新内部映像。専門家の目には、どう映ったのでしょうか。
「格納容器のフタではないか」(九州大学・工藤和彦特任教授)
がれきの中で一際目立つ黄色いものが、原子炉格納容器のフタの部分とみられます。
「真上から見ていますよね。これは」(九州大学・工藤和彦特任教授)
そして映像には、使用済み燃料プールの水を採取する様子が収められていました。水面に向かう紐の先端にあるのが、水を入れる容器です。
「(湯気が・・・) 中のプール水が沸騰に近い温度だと思う。それと水の濁りがあって、使用済み燃料の状況は見えない」(九州大学・工藤和彦特任教授)
一部の破損の可能性が指摘されている燃料棒の様子は映像から読み取れません。
「(4号機内の映像を見て一番気になるのは?)外側がほとんど壊れていたのに 、燃料取りかえ機はほとんど無傷。どんな爆発で、こうなったか驚き不思議」(九州大学・工藤和彦特任教授)
(15日23:59)
4号機 撮影映像を相次ぎ公開
4月16日 4時36分
東京電力は、使用済み燃料プールの水温がおよそ90度と通常の2倍以上高くなっている福島第一原子力発電所の4号機について至近距離から撮影した映像を相次いで公開しました。
このうち今月12日に撮影された映像は、4号機のプールの水を採取した特殊車両のアームの先にカメラを取り付けて撮影したものです。
映像には原子炉建屋の中に燃料を交換する緑色のクレーンがあるのが映っていて、その下に水面が波立っているのが鮮明に映し出され、プールに水があることがはっきりと確認できます。水面からは断続的に水蒸気が立ち上がり、水温が高くなって蒸発している様子がうかがえます。
一方、14日に撮影された映像は無人の小型ヘリコプターで4号機に150メートルまで近づいて撮影したものです。映像には原子炉建屋の上の部分が崩れコンクリートの骨組みがむき出しになっている様子が映し出されています。真上から撮影された映像には骨組みだけになった建物の内部に黄色のふたがあるのが確認できます。
これは原子炉格納容器を覆うふたで、定期検査中だったため格納容器から外されて使用済み燃料プールと同じフロアに置かれていたということです。
4号機のプールには、福島第一原発の中では最も多い1331体の燃料を束ねた燃料集合体が保管され、水温が90度と通常の2倍以上高くなっていることから東京電力は水温を下げるため放水作業を続けています。
http://www.houseoffoust.com/fukushima/r4.html
http://photos.oregonlive.com/photo-essay/2011/03/fukushima_dai-ichi_aerials.html