4月18日 20時46分
先月11日の巨大地震で、宮城県沖の海底が、東南東に31メートルも動いていたことが、東北大学の調査で分かりました。大学では「地震を引き起こした断層は40メートル近くにわたってずれていた可能性がある。大津波がどのように発生したのか、解明につながるのではないか」と話しています。
東北大学の地震・噴火予知研究観測センターは、宮城県の牡鹿半島の東175キロ沖合の水深3500メートルの海底に観測点を設置して、地殻の変動を調べています。センターでは、この観測点について、先月11日の巨大地震の前後でどのような変化があったか調査を行い、その結果、東南東に31メートルも動いていたことが分かりました。
これまでは、この観測点の50キロほど西の海底が東南東へ24メートル動いたことが分かっていましたが、震源に近づくほど、さらに大きな地殻変動があったことが、明らかになったということです。
センターによりますと、観測点は陸側のプレートの上にあり、海側のプレートに押されて、毎年、西に数センチずつ移動していましたが、今回の巨大地震に伴って、一気に東に動いたとみられています。東北大学の木戸元之准教授は「地震を引き起こした断層は40メートル近くにわたってずれた可能性がある。大津波がどのように発生したのか、解明につながるのではないか」と話しています。