福島第1原発:「チェルノブイリ超える」東電担当者が発言2011年4月12日 22時34分 更新:4月13日 0時11分
東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理が12日午前に行った会見の発言が海外メディアに取り上げられ、波紋を広げている。
会見で松本代理は、政府がチェルノブイリ事故と同じ「レベル7」と評価したことを問われ、「事故の様相が違うとはいえ、放射性物質の放出量という観点から見ればチェルノブイリに匹敵する、あるいは超えるかもしれない」と発言。直後に真意を問われ、「言い過ぎたかもしれない。依然として事態の収束がまだできておらず、現時点で完全に放射性物質を止め切れないという認識があるということだ」と釈明した。
この発言について、米ロイター通信が会見終了の約10分後、「東電がチェルノブイリを超える放射能漏れを懸念」として速報。これを引用した英BBCは電子版国際ニュースで読者数1位となるなど世界の注目が集まった。また、米ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)は「福島第1原発からの放射性物質の放出量が、やがてはチェルノブイリを上回る可能性がある」と東電自身が認めていることを紹介し、事態収拾の見通しが立っていないことを強調した。【山田大輔、ワシントン古本陽荘】