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2011/03/21

3号機原子炉建屋の南東側から灰色の煙

3号機建屋から灰色の煙、放射線量変化なし





 東京電力福島第一原子力発電所3号機で21日、煙が発生した。

 経済産業省原子力安全・保安院に東電から入った連絡によると、午後3時55分ごろ、3号機原子炉建屋の南東側、使用済み核燃料プールの上側にあたる部分から、灰色がかった煙が認められた。

 白煙でないため、水素爆発や水蒸気爆発ではないとみられる。原子炉の圧力などの状態を示す各種データや付近の放射線の計測値には今のところ変化がなく、保安院は燃料に異常は起きていないとみている。当初より量は減ったものの、午後5時15分の段階でまだ煙の発生は続いている。

 この日は、各号機で電源の復旧作業が行われたが、当時、3号機には通電されておらず、漏電による出火の可能性はないという。

 3号機から北西約500メートル離れた事務本館北側で調べた放射線量は、出火直前の午後3時50分で毎時2013マイクロ・シーベルトだったのに対し、同午後4時半で2015マイクロ・シーベルトとほとんど変化がない。

(2011年3月21日19時01分 読売新聞)






第一原発3号機の建屋からの煙、放射線の数値に変化なし-保安院(1)
 3月21日(ブルームバーグ):原子力安全・保安院は21日夕の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所3号機の建屋から灰色がかった煙が出て作業員が屋内に退避していることについて、周囲の放射線量の数字に変化はないと発表した。西山英彦審議官が明らかにした。

 発煙している場所は4号機側の3号機建屋で、西山氏は「漏電ではない」との見方を示しながらも、原因は不明で調査中と述べた。事務本館北側の放射線レベルは、発煙がある前の午後3時50分現在で2013マイクロシーベルト。午後4時30分は2015マイクロシーベルト。

 西山氏によると、午後5時15分現在でまだ煙が出ていることを確認した。西山氏は「3号機は電源がないので電気による火災ではないと考えられる」と説明した。

 西山氏は「爆発音などは確認されておらず、放射線量にも変化がないので、燃料プールで何らかの異常が起きたとは思えない」と述べた。消火活動については未確認とした。

更新日時: 2011/03/21 18:06 JST