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2011/03/13

広い震源域で、6分以内にプレート(岩板)間の大きなずれ(断層破壊)が3回連続して起きていた

巨大な断層破壊、少しずつ南へ3連続






 世界最大級M9・0の東日本巨大地震では、岩手~茨城県沖合の長さ500キロ・メートル、幅200キロ・メートルの広い震源域で、6分以内にプレート(岩板)間の大きなずれ(断層破壊)が3回連続して起きていたことが分かった。

 気象庁地震予知情報課によると、宮城県沖の震源で始まった最初のずれは約100秒続き、範囲は約300キロ・メートルに及んだとみられる。その約50秒後から始まった福島県沖の2回目のずれが約100秒、次いで茨城県沖で3回目が約100秒続いた可能性が高い。

 海と陸のプレート境界で発生する巨大地震は、ひずみがたまった境界面が次々にずれて起こる。「東海」「東南海」「南海」の三連動地震は、同じプレート境界で起き、最初のずれが横方向に伝わり、次のずれが始まると考えられている。

 しかし、今回の地震のずれの速度や継続時間をみると、ずれの領域が重なっていたとも推定される。同課の横田崇課長は「このように複雑な形で起こるのはまれだ」と話している。

(2011年3月13日20時16分 読売新聞)