3月14日 19時10分
原子炉を冷却させる機能がすべて失われた福島第一原子力発電所2号機で、原子炉の水位が急激に下がり、14日午後5時すぎ、核燃料が水面から露出し始めたということです。東京電力では、1号機と3号機で起きたとみられる水素爆発につながるおそれがあるとして、原子炉に海水を入れるなど冷却作業を急いでいます。
福島第一原発の2号機では、蒸気を使って動く装置を用いて水を循環させ、原子炉の冷却を続けてきましたが、周囲の温度が高くなり、冷やすことができなくなりました。
このため東京電力は、すべての冷却機能が失われたとして、午後1時半すぎ、国に対し法律に基づいて「緊急事態」を知らせる、いわゆる「15条通報」を行いました。
東京電力によりますと、その後、原子炉を冷やす水の高さが急激に下がり、午後5時すぎに燃料棒が水面に露出し始めたということです。
このため東京電力では、海水を入れて原子炉を冷やす作業を急ぐとともに、1号機や3号機で起きたとみられる水素爆発が2号機でも発生するおそれがあるとして、原子炉建屋の壁に穴を開けて水素を外に逃がす対策などを検討しています。