「岡本ホテル」グループによる組織的詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部は15日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で、静岡県熱海市の任意団体「熱海友の会」事務所など計5カ所を家宅捜索した。
ホームページによると、熱海友の会は昨年6月に設立。被害者を中心に組織されホテル事業の存続を目指しているとし、系列ホテルの利用を呼びかけている。しかしその実態は不明な部分も多く、捜査本部は今後、同会とグループ元オーナーで指定暴力団山口組系元組員、大東正博容疑者(59)=同法違反容疑で逮捕=らとの関係を調べる。
警視庁組織犯罪対策4課によると、大東容疑者らは平成17年4月以降、約8千人から計二百数十億円を集金したとされているが、被害者救済はほとんど進んでいない。
被害者救済をめぐっては、ホテルの存続を模索する熱海友の会と、破産管財人のもとで早期にホテルの精算を行うことを訴える岡本倶楽部被害対策弁護団との間で、方向性の違いにより対立が生じているとされる。
岡本ホテル関係先を捜索 オーナーら運営に関与か
岡本ホテルグループの組織的詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部は15日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで、会員制温泉リゾートクラブ「岡本倶楽部」の関係先4カ所を家宅捜索した。関係先は、一部会員が同倶楽部の再建を目的に結成したとされる団体の事務所(静岡県熱海市)など。
被害対策弁護団は、この団体を「事実上岡本ホテルグループ側がつくったものだ」と指摘。合同捜査本部も、岡本ホテルグループの実質的オーナー大東正博容疑者(59)=同容疑で逮捕=らが運営に関与している疑いがあるとみて、押収品を分析して裏付けを進める。
ホームページや関係者によると、この団体は「岡本倶楽部会員の権利を守る友の会」「熱海友の会」などと称し、同グループが家宅捜索を受けた後の昨年7月に発足。系列施設の黒字化のために有料で宿泊することなどを呼び掛けており、約2700人が参加しているという。
会員宅に届いた友の会の会報には、「熱海岡本ホテル」(熱海市)での報告・説明会の案内などが掲載されている。
2011/02/15 11:47 【共同通信】
自称「被害者団体」を捜索 岡本ホテル事件
2011/2/15 13:06
静岡県熱海市などで旅館を経営する「岡本ホテルグループ」による預託金詐欺事件に絡み、警視庁組織犯罪対策4課などは15日、「会員の権利を守る」と称して活動していた自称被害者団体「熱海友の会」(同市)などを関係先として組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で家宅捜索した。
捜査関係者によると、熱海友の会は同グループの会員権管理会社「オー・エム・シー」(東京)が破産手続き開始決定を受けた翌月の昨年7月、預託金を支払った被害者と名乗る人物らが設立。「岡本ホテルを存続させたい」とほかの被害者を勧誘し、入会者は約千人に上っていたとみられる。
捜査の過程で、逮捕された元オーナーで元山口組系暴力団組員の大東正博容疑者(59)側と関係があった疑いが浮上したという。友の会は被害者に対し「グループの2、3軒は黒字化できる。宿泊して業績を改善させよう」などと呼びかけていた。
任意団体を家宅捜索 岡本倶楽部詐欺
2011年2月15日 12:54
静岡・熱海市の老舗旅館「岡本ホテル」を舞台にした詐欺事件で、警視庁は15日、岡本ホテルを中心とした会員制リゾートクラブ「岡本倶楽部」の会員らで組織する任意団体など関係先を家宅捜索している。
この事件は、岡本倶楽部の元オーナー・大東正博容疑者ら11人が、会員から約3億円をだまし取ったとして逮捕されたもの。その後の警視庁の捜査で、ホテル利用の継続を願う岡本倶楽部の会員らで組織された「熱海友の会」が、実態が不透明で、大東容疑者らとのつながりが疑われるなどとして、警視庁は15日、熱海友の会を含む関係先を組織犯罪処罰法違反の疑いで家宅捜索している。
警視庁は押収した資料を分析し、大東容疑者らと熱海友の会との間に金の流れがないかなどを調べる方針。
会員任意団体を家宅捜索=系列ホテル利用呼び掛け-岡本倶楽部詐欺・警視庁
静岡県熱海市などの老舗温泉ホテルを舞台にした岡本倶楽部の詐欺事件で、警視庁組織犯罪対策4課などは15日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で、同倶楽部会員らで組織するとされる任意団体「熱海友の会」事務所(同市田原本町)など4カ所を家宅捜索した。
友の会は同倶楽部の再建を図るとして会員らにホテルの継続利用を訴えており、組対4課は岡本ホテルグループの元オーナー大東正博容疑者(59)らの意向をくんで活動していた疑いがあるとみて、押収した資料を基に実態を解明する。(2011/02/15-11:50)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201102/2011021500220
岡本ホテル巨額詐欺:関連団体事務局など4カ所を家宅捜索
岡本ホテルグループが運営する会員制リゾートクラブ「岡本倶楽部」を巡る巨額詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部は15日、会員有志が設立したという任意団体「岡本倶楽部会員の権利を守る友の会」(会員約2500人)の事務局(静岡県熱海市)など4カ所を、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で家宅捜索した。岡本倶楽部が事実上破綻した後も会員からの預託金の返還請求を回避するための団体だった可能性があり、捜査本部は事件を主導した大東正博容疑者(59)らとの関係を調べる。
関係者らによると、友の会はグループの中核企業で会員権を販売・管理していた「オー・エム・シー」が破綻した直後の昨年7月に設立された。会員は本来、預託金に応じたポイントによってホテルを無料で利用できる権利を持っていたが、友の会は倶楽部の再建を目指すとして、「ホテルが黒字化すれば営業が存続できる」と説明。会員権の保持と有料でのホテル利用を呼び掛けていた。友の会の会合には、捜査本部に逮捕されたグループの従業員らも参加していたという。被害対策弁護団の関係者は友の会について、「被害者を懐柔するための組織ではないか」と指摘している。
毎日新聞 2011年2月15日 15時00分
http://www9.plala.or.jp/okamoto-member/setsuritsu.html
http://www9.plala.or.jp/okamoto-member/kaihous.pdf
http://www9.plala.or.jp/okamoto-member/kaisoku.pdf