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2011/02/08

【岡本ホテル事件】 OMC側から大東容疑者には約40億円が貸し付けの形で流出。グループの幹部は取材に「大東容疑者しかグループの金を動かすことはできなかった」と話す

オーナー側に40億円、一部は暴力団に 岡本ホテル事件
2011年2月8日15時1分





 静岡県熱海市の老舗ホテル「岡本ホテル」などの会員権販売名目で現金がだまし取られたとされる事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕された岡本ホテルグループ元オーナー大東(おおひがし)正博容疑者(59)側にグループから貸し付けの形で約40億円が流れていたことが捜査関係者への取材でわかった。大東容疑者からは山口組系暴力団側に数億円が流れていたといい、警視庁と兵庫県警などは資金の動きをさらに調べている。

 警視庁などは8日、営業担当者ら7人を新たに逮捕。さらに4人を逮捕する方針だ。

 同庁組織犯罪対策4課によると、グループの会員権「岡本倶楽部」の販売管理会社「OMC(オー・エム・シー)」(破産手続き中)などは2005年から約5年間に約8千人から二百数十億円を集めたとされる。

 捜査関係者によると、OMC側から大東容疑者には約40億円が貸し付けの形で流出。大東容疑者は約6千万円のクルーザーを購入するなどしていたという。グループの幹部は取材に「大東容疑者しかグループの金を動かすことはできなかった」と話す。

 捜査関係者によると、大東容疑者は若いころ、山口組系暴力団に所属。グループのオーナーになった後、大東容疑者から山口組系の組長や元組長に数億円が渡ったという。

 有数の観光地の熱海市にある岡本ホテルは創業79年の老舗。関係者によると、1990年代に客足が落ち込み、経営は行き詰まっていた。00年ごろには十数億円の負債を抱え、敷地を熱海市に差し押さえられた。そこに、大東容疑者が知人の紹介でホテルに資金提供。その後経営に参入した。大東容疑者は周囲に「乗っ取った」と語っていたという。

 大東容疑者は、「1泊2食8800円、カニ食べ放題」などの企画や、宴会で女性が接待する「コンパニオンパック」を展開。05年4月ごろから、好条件をうたった「岡本倶楽部」の会員募集を始めた。関西地方で訪問販売を手がけていた山脇一晃容疑者(56)を大東容疑者がスカウトし、06年10月、OMCを設立。集めた資金を元手に、経営が傾いたホテルを安価で次々と買収し、神奈川県の箱根や新潟県の赤倉などの観光地に計11のホテルを抱えた。











資産の4倍超える預託金 岡本ホテルの元会長ら
 リゾートクラブへの預託金名目での組織的詐欺事件で、運営会社グループが保有する宿泊施設などの資産評価額は2009年9月末時点で約45億円だったにもかかわらず、出資者に返還すべき預託金は4倍以上の約190億円に上っていたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁などの合同捜査本部は、運営会社「岡本ホテルシステムズ」元会長大東正博容疑者(59)=組織的詐欺容疑で逮捕=ら元幹部が、預託金の返還は不可能と認識しながら資金集めを続けたとみて詳しく調べている。

 捜査関係者や民事訴訟の資料によると、同社などのグループは静岡県の「熱海岡本ホテル」など7県で11ホテルを展開し、05年からは会員制温泉リゾートクラブ「岡本☆(人ベンに貝の目が組のツクリ)楽部」を運営。預託金100万~1千万円を支払った会員に対し、宿泊やみやげ物の購入に使えるポイント券を交付。「未使用のポイント券はいつでも換金できる」などとうたって勧誘を続けていた。

 しかし、グループ全体のホテル営業は05年以降、常に赤字になっており、09年には出資者への預託金返還が滞る事態も生じていたという。


2011/02/08 05:58 【共同通信】






岡本倶楽部、実質経営の元組員に40億円提供
 会員制温泉リゾートクラブ「岡本倶楽部」を運営する「オー・エム・シー」(東京、破産手続き中)が不正に預託金を集めていた事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕された同社の元実質経営者で元山口組系暴力団組員の大東正博容疑者(59)は同社側から「貸付金」名目で、40億円の提供を受けていたことが、捜査関係者への取材でわかった。


 警視庁などは、大東容疑者が会員から集めた預託金を私的に流用していた疑いもあるとみて調べている。

 警視庁などは8日、新たに同社幹部ら7人を同法違反容疑で逮捕。逮捕者はこれで計10人となった。同社幹部ら数人についても同容疑で逮捕状を取り、行方を追っている。

 捜査関係者によると、同倶楽部は2005年春から会員を募り、昨年5月までに約8000人の会員から300億円近くを集めていた。一方、大東容疑者の個人口座には05年春以降、同社側から「貸付金」として計約40億円が入金されていた。大東容疑者が返済した形跡はなく、これ以外にも使途不明金として、同社側から大東容疑者に多額の資金が流れていたという。

(2011年2月8日16時18分 読売新聞)




オーナーに40億の「貸付金」 預託金名目詐欺事件
 会員制温泉リゾートクラブへの預託金名目での組織的詐欺事件で、岡本ホテルグループが会員から集めた出資金二百数十億円のうち、実質的オーナーの大東正博容疑者(59)=組織的詐欺容疑で逮捕=に、少なくとも約40億円が「貸付金」の形で渡っていたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。

 また、大東容疑者から指定暴力団山口組系組員ら暴力団関係者に数億円が流れていたことも確認された。警視庁などの合同捜査本部は、大東容疑者自身が山口組系の元組員だったとみており、だまし取った金の使途など全容解明を進める。

 合同捜査本部によると、大東容疑者は「組織的詐欺行為は一切していない」と否認している。

 捜査関係者によると、大東容疑者は2005年4月ごろに会員制温泉リゾートクラブ「岡本倶楽部」の運営を開始。グループが管理する口座にあった会員の預託金を自由に引き出していたとみられる。10年5月までに、総額約40億円が大東容疑者への貸付金として処理されていた。

 大東容疑者は、知り合いの山口組系組員や交際していた女性らに現金のほか、贈答品を渡していたこともあった。

2011/02/08 22:35 【共同通信】












逮捕者は計10人に=新たに7人、残り4人-岡本倶楽部詐欺・警視庁
 静岡県熱海市などの老舗温泉ホテルを舞台にした岡本倶楽部の詐欺事件で、警視庁組織犯罪対策4課などは8日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で、東京都江東区東雲、会社役員岩崎慎治容疑者(40)ら7人を逮捕した。逮捕者は計10人になり、同課は残り4人の逮捕状を取って行方を追っている。

 ほかに逮捕されたのは同区南砂、岡本倶楽部運営会社「オー・エム・シー」(中央区、破産手続き中)の元営業員藤原篤(32)▽世田谷区若林、同浜田竜也(37)▽江東区越中島、パート田中直美(61)▽横浜市鶴見区鶴見中央、元オー社営業員中西裕美(27)▽熱海市清水町、元同社お客様相談センター長孫鎬一(53)=韓国籍=▽江東区清澄、会社員森勇人(27)の各容疑者。(2011/02/08-12:51)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2011020800319






http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_soc_jiken-shizuoka-okamotokurabu20110208o-01-w550