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2010/12/02

日米共同演習に韓国軍が初参加

2010/12/2 12:10 日経

日米共同演習に韓国軍が初参加へ オブザーバーで

 3日から沖縄東方海域や各自衛隊基地などで実施する日米共同統合演習に、韓国軍がオブザーバー参加する方向で調整に入っていることが2日、分かった。韓国軍が日米の演習に参加するのは初めて。北朝鮮による韓国砲撃で朝鮮半島情勢が緊迫する中、日米韓の連携を強化するのが狙い。

 防衛省関係者によると、韓国軍のオブザーバー参加は米側が呼びかけた。韓国国防省は数人程度を派遣する予定で、イージス艦など米艦艇に乗船し、共同訓練に参加する。能登半島沖の日本海地域での弾道ミサイル防衛(BMD)への対処訓練などを、洋上から視察するとみられる。日本は7月の米韓合同軍事演習にオブザーバー参加している。

 今回の日米演習には、1日まで4日間実施した米韓演習で中核となった米海軍第7艦隊所属の原子力空母ジョージ・ワシントンも参加する。自衛隊からは約3万人の隊員と、海上自衛隊のイージス艦など約40隻の艦艇、航空自衛隊のF15戦闘機など約250機の航空機を投入する予定。陸海空軍と海兵隊が参加する米軍と合わせ、隊員は約4万5000人、艦艇は約60隻、航空機は約400機に上る。

 今回はミサイル防衛など航空作戦が中心だが、島しょ防衛を含む制海権や制空権の確保に向けた海上・航空作戦を、沖縄東方や四国南方、九州西方などで展開する。ジョージ・ワシントンは沖縄東方海域での訓練に参加する見込み。海上での捜索救助や、人員や装備品の輸送、基地警備などの訓練も実施する。