北朝鮮は後継者の宣伝活発化 公安調査庁が指摘
2010.12.17 18:50
公安調査庁は17日、国内外の公安情勢をまとめた平成23年版「内外情勢の回顧と展望」を公表した。北朝鮮情勢について、金正日総書記の三男、金正恩氏の後継体制を構築するため、正恩氏の「偉大性」についての教育・宣伝を活発化させていくとの見方を示した。
北朝鮮軍による韓国・延坪島への砲撃事件では、朝鮮半島の軍事的緊張が高まった。しかし、後継に向けた環境を整備するため、「挑発行為で緊張を高めるとともに、機を見て『平和攻勢』に転じるなどしながら、米韓への揺さぶりを続けていくとみられる」と指摘した。
国内では、オウム真理教の主流派(現アレフ)が、東京都足立区に新拠点として約1億円で土地建物を購入したことに注目。麻原彰晃死刑囚への絶対的帰依を強化した“麻原回帰”を強め、勧誘活動を活発化させていることなどから「勢力拡大に向けた動きには注意を要する」としている。
オウム真理教、組織拡大へ活発化 公安調査庁が分析
2010/12/18 1:41
公安調査庁は17日、国内外の治安情勢をまとめた「2011年版内外情勢の回顧と展望」を公表した。オウム真理教が積極的に新規信者を獲得しているうえ、新たな施設の整備を進めるなど、組織拡大の動きが活発化していると分析した。元教団代表、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、55)への帰依も進んでいるという。
同庁によると、教団主流派のアレフは今年、新規信者を90人以上獲得。半数以上が35歳未満だった。約1億円で東京都足立区に同教団で最大規模となる施設を購入したほか、札幌や福岡でも新施設を確保した。一方で被害賠償に充てられる「サリン事件等共助基金」への支払額は、約1400万円にとどまった。