小沢氏 動画番組で菅内閣批判
民主党の小沢元代表は、インターネットの動画番組の対談で、衆議院政治倫理審査会に出席しない考えを改めて示したうえで、菅内閣の政権運営について、「このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。
この中で小沢元代表は「もし私が国会に出ることで、国会の論議がスムーズに行ったり、国民が納得して選挙で支持してくれるのであれば喜んで出ると言っているが、現実的には、私自身の問題よりも、野党はもっと違う大きな問題でいろいろ言っているのではないか」と述べ、衆議院政治倫理審査会への出席に応じない考えを改めて示しました。
そのうえで、小沢氏は、菅内閣の政権運営について、「財源の不足など現実の壁があるので理想の旗を捨てると言ったら、何のための政権交代か分からず、このままだと国民から早晩見放されてしまう」と述べ、批判しました。
さらに、小沢氏は、尖閣諸島沖の衝突事件を巡る政府の対応について、「検事であれ、役人が、国際間の重大問題に鑑みて、釈放したり逮捕したりするというばかげたことはありえない。内閣が事実上命じたのだと思うが、禍根を残すことになる」と述べました。
また、小沢氏は、中国の胡錦涛国家主席が先月、APEC=アジア太平洋経済協力会議に出席するため日本を訪れた際に会談し、「中国も変わらなければならない」と伝え、民主化に向けた努力を促したことを明らかにしました。
2010年12月23日 読売新聞
小沢氏、中国主席と会談していた…11月横浜で
民主党の小沢一郎元代表は23日、インターネットの番組で、衆院政治倫理審査会(政倫審)への対応について、「(小沢氏の資金管理団体の政治資金規正法違反事件は)司法の手続きに入っているから、立法府が同時並行で同じようなことをやるのは、三権分立の精神から言うと筋違いだ」と述べ、出席しない考えを改めて強調した。
「(政倫審に)出席しないことが障害となって野党が審議拒否するとか、選挙に負けるのであれば出る。ただ、現実には違う問題で野党はいろいろ言っている」とも語り、問責決議が可決された仙谷官房長官らの続投に問題があるとの考えを示唆した。
また小沢氏は、11月に横浜市で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、中国の胡錦濤国家主席と会談していたことを明らかにした。「(胡主席が)『会いたい』というから(会った)。僕は、儀礼的な社交辞令で会うのは嫌いだから『結構だ』と言ったのだが」と経緯を説明したうえで、会談では胡主席に「(中国は)変わらないとだめになる」と述べ、中国政府の統治手法に限界があるとの考えを伝えたという。
(2010年12月23日21時10分 読売新聞)
日経 2010/12/23 20:34
小沢氏、中国船長釈放「事実上、菅内閣が命じた」 ネット番組に出演
民主党の小沢一郎元代表は23日のインターネット動画サイト「ユーストリーム」の番組で、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件を巡る政府の対応について「(中国人船長の釈放を)那覇地検が決めたことだと言っている。一官吏に責任を押しつけることは非常によろしくない。禍根を残すことになる」と批判した。そのうえで「事実上、菅内閣が命じたのだろう」との見方を示した。
11月に横浜市で開いたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するため来日した中国の胡錦濤国家主席と会談していたことも明らかにした。「(中国側が)『会いたい』と言うから(会った)」と経緯を説明。会談では小沢氏が好んで引用する映画「山猫」の一節を胡主席に紹介しつつ「変わらずに残るためには変わらなければならない。これが私の人生と政治の哲学だ」と中国共産党による一党独裁からの転換を促したという。
米政権の外交政策に関しては「イラクのフセイン(元大統領)は『大量破壊兵器はない』と言っていた。北朝鮮は『核兵器を持っている』と言っている。持ってないやつを攻撃して、持っていると言うやつをそのままにして話し合いだと。論理矛盾だ」と指摘。「理屈が通らない。だからアメリカ人は尊敬されないと僕は言うんですよ」と持論を展開した。