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2010/12/24

【国際テロ捜査情報流出】 第三書館のテロ本 20101125~20101224

2010年11月25日、第三書館(東京・新宿)が流出情報をそのまま掲載したテロ本を出版。同月29日、東京地裁は本の出版や販売の差し止めを命じる仮処分を決定。



2010/11/25
第三書館がテロ捜査流出情報出版 実名、顔写真そのまま掲載
 警視庁公安部などが作成したとみられる国際テロ捜査関連の文書がインターネット上に流出した問題で、第三書館(東京)は27日までに、流出したデータをまとめ「流出『公安テロ情報』全データ」として出版した。警察官や在日のイスラム系外国人らの氏名や住所、顔写真などもそのまま掲載されている。

 25日発行で469ページ。同社の北川明社長は「そもそも警察がテロリストを疑って個人情報を集め、違法捜査をしていることを明らかにしたかった」と出版目的を説明。内容について「見出しは付けたが、データには手を加えていない」としている。

 多くの個人情報が含まれている点には「既に多くの人が(データをネット上から)ダウンロードしている。秘密性はない」と主張している。

 第三書館によると、大手出版取次会社には「個人情報が含まれる」などの理由で書店への配本を拒まれたところもあったが、一部書店などから直接注文があるという。




2010/11/29
出版、販売禁じる仮処分認定 テロ捜査流出データ

 インターネット上に流出した警視庁公安部などが作成したとみられる国際テロ捜査関連文書を第三書館(東京)が出版した問題で、東京地裁は29日夜、個人データを掲載されたイスラム教徒ら数人による仮処分の申し立てを認め、データを削除しない限り出版と販売を禁じる決定をした。

 田代雅彦裁判長は決定理由で(1)仮に情報流出を問題にするとしても、個人情報自体は公共の利益にかかわらない(2)「容疑」と記載され、テロ犯罪の容疑者であるかのような記述がある―などと指摘。

 その上で「一般人の手に渡ると、プライバシーが侵害され、損害の回復は著しく困難」と判断、ファイル交換ソフトで同じ情報を取得できる状況にあるとしても「個人情報をみだりに公開されない利益はなお失っていない」とした。

 決定に先立ち、申立人の代理人弁護士は東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「本には国籍や氏名、旅券番号のほか、顔写真や家族構成などの詳細なプライバシー情報が記載され、名誉毀損や人格権侵害に当たる」と述べた。申立人への詳しい言及は避けたが、そのうちの数人が26日に法律相談に訪れたという。申し立ては28日。

 申立人側によると、審尋(非公開)が29日に開かれたが、第三書館側は地裁の呼び出しに応じなかった、としている。
2010/11/29 22:41 【共同通信】




2010/12/01
テロ本、一部削除し改訂版 ネット流出文書で第三書館

 インターネット上に流出した国際テロ捜査関連文書を載せた本を第三書館(東京)が出版した問題で、東京地裁の出版販売禁止決定を受け第三書館が、申立人の情報が掲載された4ページ半を削除した改訂版の編集を決めたことが1日、関係者の話で分かった。

 東京地裁は、個人データを掲載された人の仮処分の申し立てを認め、データを削除しない限り出版と販売を禁じるとの決定をした。

 関係者によると、第三書館は初版本の出荷を停止し、4ページ半を除いた改訂版を作る。装丁などは変わらないという。

 本は「流出『公安テロ情報』全データ」。インターネット上に流出したとみられる全データに関し、警察官や在日のイスラム系外国人らの氏名や住所、顔写真などに修正をしないまま、11月25日に発行された。
2010/12/01 14:18 【共同通信】



2010年12月3日
テロ資料流出:文書収録書籍 再び出版禁止の仮処分決定

 国際テロに関する警視庁資料とみられる文書を収録した書籍が出版された問題で、東京地裁(田代雅彦裁判長)は3日、新たにイスラム教徒数人の申し立てを認め、出版元の「第三書館」(東京都新宿区)に、申立人に関連する情報を削除しない限り出版や販売を禁じる仮処分決定を出した。

 田代裁判長は先月29日、別の数人の申し立てを認めて同趣旨の仮処分決定を出したが、第三書館は地裁が削除を求めた部分を除外し、改訂版として販売を継続する意向を表明している。

 また、東京都内の書店では2日時点で同書の初版の販売が続いていたといい、最初に申し立てをした数人は3日、この書店に同書の入荷や販売などの差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。【和田武士】

毎日新聞 2010年12月3日 21時12分(最終更新 12月3日 21時31分)



2010年12月22日
第三書館:流出テロ情報本2度目の改訂版…個人情報黒塗り
 国際テロに関する警視庁作成とみられる内部文書を収録した書籍「流出『公安テロ情報』全データ」の出版問題で、「第三書館」(東京都新宿区)は22日、全体の約6割に当たる約300ページ分の個人情報をすべて黒塗りにした改訂版を今月24日から販売する方針を明らかにした。発行部数は1000部で1冊2100円。

 北川明社長によると、同社は今月上旬、東京地裁の仮処分決定を受けて初版(2000部)に記載されていたイスラム教徒2人の個人情報(4ページ半)を削除した第2版(3000部)を販売。その後、別のイスラム教徒計7人の削除を求める決定が出たことからすべての個人情報を黒塗りにした第3版を出すことにしたという。北川社長は「司法関係者らに抗議する意味で、黒塗りで出版する。ネットに出ている情報なのに出版だけが窮屈になってしまう」と述べた。【内藤陽】
毎日新聞 2010年12月22日 22時28分(最終更新 12月23日 0時33分)



2010/12/24
テロ捜査流出本で第三書館を提訴 イスラム教徒の日本人ら

 国際テロ捜査関連文書流出事件で、イスラム教徒の日本人と外国人計13人が24日、流出文書を本にまとめて出版され、プライバシーを侵害されたとして、東京の「第三書館」と同社社長に計4290万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。

 都内で記者会見した弁護団によると、同社に対しては東京地裁から3回にわたり、個人情報を削除しない限り、出版を禁ずる仮処分決定が出されたが、うち2回の決定を無視し、販売を強行したと主張している。

 国家賠償訴訟や他に個人情報を掲載された外国人らの追加提訴も検討している。

2010/12/24 21:14 【共同通信】